こ、このやろう!
はぁ…疲れた。
この野郎、好き勝手やりやがって。俺の肉体と精神はボロボ~ロだぞ。たまごぼ~ろ食いてぇな…。
この後夕飯もつくらねーとなんねーのに。着替えて台所に向かうと、この野郎リビングのテーブルでくつろいでやがる。
「こうちゃーん。ご飯はもうお姉ちゃんが作っておいたよぉ?」
まじか!?こいつが作った!?
「あ、味見はしたの…か?」
「しっれいねぇ、温めるだけのを失敗するわけないじゃない。最近のコンビニはなんでも揃うから最高ねぇ」
なら大丈夫か。最近ってほど長く生きてねーだろーが。
「なら大丈夫って顔してるわね?この、あなたの一個上の高校二年生で学業優秀の上に、テーブルに肘を付くと胸も乗るほどスタイル抜群のモテモテお姉ちゃんの佐々木香苗ちゃんに向かって。」
「誰に説明してんだよ。さりげなく自慢すな!後、姉じゃなくて従姉妹だろーが」
「あらぁ、一緒に住んでるんだもの姉みたいなものよ?わたしの全てを知ってるじゃない?下着だって洗濯してくれるし。」
「変な言い方すな!それはお前が家事をなんもできないからだろーが!俺だって洗いたくねーよ!」
「まぁ、そんな事はいいからたべましょ?ほら、たくさん買ってきたから好きなの選んで?お義父さんとお義母さんの分は残しといてね?」
「……これ、買いすぎじゃね?あとお義父さんとお義母さんじゃねーからな?お前からすれば俺の親はおじさんおばさんだからな?」
「照れなくてもいいのにぃ。ダーリン?」
ゾワッ
「やめろ。鳥肌がたつ」
「ちなみにこれを買ったのは二人の共同作業の収入だから大丈夫よ?」
「おぉーい!この野郎!俺の手元にきてねぇぞ!アレを共同作業と呼ばないでくれ。俺の黒歴史だ。」
「あら、もったいない。じゃ、いただきまーす。」
ぐ、マイペースな奴め。なんでこんなのがモテてんだ?顔とスタイルか?くそが!
「いただきます。……このさばの味噌煮うまいな。コンビニすげえな。」
「でしょう?フフンッ」
ぷるんっ
おい、あんまり胸を張るな。揺れたのがテーブルにぶつかると振動で揺れるから、お茶こぼれるだろーが。
「ごちそうさま。じゃ、俺は風呂はいってくるわ」
「えっ?こうちゃんの残り湯にはいれるの?」
「…やっぱり後から入るわ」
「えぇっ?わたしの残り湯を堪能するつもりなの?」
「俺にどーしろと?そしてこのやり取りお前が引っ越してきてから何回やんなきゃならんのよ!」
「なら一緒に入りましょうか。」
「お断る」
「つまんなーいの。洗いっこしても良かったのに」
「超全力でお断る。お湯抜いてシャワーにしてやる」
「はいはい、じゃお風呂お先にぃ~♪覗いちゃダメぇ~……じゃないわよ?フフっ」
はぁ、疲れる…。むしろこいつに憑かれてるんじゃないのか?
やっかいすぎる…。
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