END EPILOGUE
2019年8月29日
まだ、夏の暑さが消えていないが、今日から2学期が始まる。
私は、いつもこの教室に着くのは一番乗りだった。家が近いので当然といえば当然だけれど。
でも今日は違った。隣の席の松本君が私より早く来ていた。
「おはよう松本君、今日は早いんだね」
「まあ、きになることがあってね」
「気になること?」
「あ、いや、大したことはないんだけど、和樹と恵梨のことでさ」
「誰のこと?」
「うちのクラスの田中和樹と渡辺恵梨の他に誰がいんだよ。」
「松本君、あなた何を言っているの?」
「えっ、どういうこと?」
「だから、さっきから誰のこと言ってるんですか?」
「は?いや、え?」
全く状況が呑み込めない。彼は誰の話をしているのだろうか。
その時、彼が突然閉まっているドアを見て話し出した。
「おっ、おはよう、和樹」
彼はドアの方に手を振るがその先にはだれもいない
彼の顔にはゴーグルがかけられていた。
短い作品でしたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
第一話の前書きでも書きましたが、元々、僕が書いていた映画の脚本を小説風にアレンジしたのが今作です。
初めての小説の執筆で、至らぬ点も多々あると思います。
また、元は映像を基準にして考えた話なので、映像表現で魅せようとしていた部分をどう言葉で表すかなども苦労しました。
また、この話は基本的に僕(松本遊)視点で話が進むので、次は三人称視点の話も書いてみたいです。
とにかく、ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。