修学旅行 自由行動
「道頓堀だー!」
「うおおおお!」
秋津と真が叫んでいた。
結局自由行動は食べ歩きということで、俺たちは大阪の南の方までやってきていた。
「飛び込むなよ? 真」
隼人が茶化す。
昨日の寺巡りで何かに目覚めたようで、隼人のテンションは元のものに近くなっていた。ただかばんにお守りが5つくらいつけられてるのが少し心配だけど……まあきっとそのうち戻ってくるだろう。
「んじゃー僕はたこ焼きミュージアムに行くかなー」
「え? 別行動なの?!」
有紀の言葉に愛沙が戸惑う。
だが戸惑ったのは俺と愛沙だけのようだった。
「愛沙はお好み焼きが食べたいって言ってたもんね」
「えっと……」
「ごめんね、私もいまはたこ焼きの気分だから……」
東野がウインクしてこちらを見てきた。良いのか生徒会、班行動ははぐれるなって言われてただろ……。
「俺もたこ焼きだなー」
「私も」
「俺もだな……康貴、ここはお前に任せるよ」
なんというか……みんなもう少し上手くできなかったのだろうかと思うくらいには不自然に視線を逸らしていた。
「え? え?」
「はぁ……愛沙、俺たちだけだけど、あっちに評判のいいお店があったはずだから」
「えっと……」
「ごゆっくりー」
戸惑う愛沙を引っ張って連れ出すことにした。
お膳立てはしてくれたというわけだ。
ニヤニヤしながら送り出すみんなを見ながら、俺も覚悟を決める必要をひしひしと感じていた。
◇
「ナチュラルに手繋いでたわね」
「本当にあいつら、付き合ってないのか……?」
残された面々は当たり前のようにいちゃついた二人を見てやはり、ニヤニヤしていた。
お久しぶりです!
重大発表がございまして……
なんとこの度、本作のカクヨム投稿バージョンがカクヨムコン特別賞をいただきました!!!
なろう版とは一章のラストを変えておりました。
色々検討した結果、本作における最高の形で再び皆さんにもお届けできればと思っており、
この作品はこの話を含め7話で完結します(展開の都合上極端に少ない700文字程度の話もありますがご了承ください)
短いので毎日二話投稿を行い、完結まで走り抜けるつもりです。
完結後、リメイクバージョンとして本作を再び一話から新規投稿して参ります!
ちょっとややこしい形だったので念のため運営様には確認したのですが問題ないとのことでしたので、恐縮ですがお付き合いいただけますと幸いです。
まずは後6話!
少し遠回りした幼馴染たちの物語をお楽しみいただけますと幸いです!
よろしくお願いします!