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文化祭デート 本番

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくおねがいします。

 文化祭一日目は多分、一応、無事に終わった。

 問題の二日目、というより、勝負の二日目がやってきていた。


「なによ……」

「いや、大丈夫か?」

「何が」

「何がってわけじゃないけど……」


 愛沙と二人、一日目に比べて人の増えた校内を歩く。

 妙に距離があるし、顔が赤いし、それでも離れそうになると服の裾だけはキュッと握ってくる愛沙になんとも言えない気持ちになってくる。

 というより、どうすればいいかわからない。


「どうする?」

「康貴の行きたいところがいい」

「そうか……」


 と言われても、正直文化祭で見たいものはそんなにたくさんあるわけじゃないからなぁ……。

 困った。どうすればいいんだ……。

 こういうときにいつもまなみに助けられていたんだなと自覚させられるな……。あいつは今対戦型の出し物をしているところにゲストとして呼ばれていたはずだ。頼ることは出来ない。


「楽しくない……?」


 迷ってたせいで勘違いしたらしい愛沙が不安そうにそんなことを言い出してしまった。


「いや、楽しくないわけじゃない」

「じゃあ……」

「んー、行きたいところが思い浮かばなくて」

「あっ……」


 ぎこちないのは仕方ない。正直に伝えよう。


「そう……。じゃあ、一緒に決めよ」

「そうしよう」


 ちょうどよく休憩所として開放されている教室があったのでそこで案内図を広げることにした。

 愛沙の癖と二人で小さい紙を覗き込むせいでかなり密着してみることになって変に意識しないようにするのに忙しくなってくる。


 ただそれでも、一緒に見始めると色々気になるところも出てきていた。隼人がいるはずのサッカー部のたこ焼き屋とか、昨日まなみたちが言ってたストラックアウトとか、他にも色々と面白そうなところはたくさんあった。

 ひとしきり二人でああでもないこうでもないとやっていくうちにさっきまでのぎこちなさは徐々に薄れていった。


「どうしたの?」

「いや……」


 愛沙は俺と一緒にいてどう感じているのかとふと気になっただけだ。

 誰が見たって美少女のこいつと、幼馴染というだけで一緒にいていいのかとか、いらないことが頭をぐるぐる回る。今だって周囲から突き刺さるような羨望の眼差しを向けられているわけだしな。


「ふふ……」

「なんだよ」


 突然笑い出す愛沙に首を傾げる。


「楽しいね?」


 不意打ちだった。そう言って笑う愛沙の顔はなぜか輝いて見えるくらい、綺麗で、可愛かった。


「ああ」

「ふふ……楽しみっ!」


 パッと席を立って離れる愛沙。さっきまでのことを思うと名残惜しい気持ちが出てくるが仕方ない。


「手、つないでいい?」


 立ち上がろうとしたところで愛沙が手を差し出してきた。

 改めて聞かれると恥ずかしいな……。


「ん」


 それだけ言って差し出された手を取る。

 愛沙も何も言わず、満足そうな顔でそれを受け入れてくれた。


 手を繋ぐのなんて初めてでもなんでもなかったが、ただそれだけでこれまでにないほどドキドキさせられた。

新年一発目です!

ちょっと先に謝っておくと1月はテイマーの書籍化作業を優先するため更新がかなり滞る予定です。

すみません。

テイマーは週2を目安に更新しつつ、こちらは不定期更新になると思います。

息抜きで書くので勢い余ってめちゃくちゃ更新する可能性もなくはないですがその時はその時で


カクヨムコンに出そうと思っているので加筆修正バージョンは毎日ペースであちらへ投稿予定ではあります。

よかったらそちらで時間を潰しつつお待ちいただければ幸いです。


目指せ1万ブクマ 3万ポイント そして書籍化へ!


今年もよろしくおねがいしますー!!!


感想あけおめだけでも書いてってね!

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― 新着の感想 ―
[一言] 転校生の名前、どこかの回で出てたような気がします、気のせいでしたら、ごめんなさい、気のせいではなかったら、伏線だったんですね
[一言] 追いついた! 凄く楽しみにしています! 自分に素直な作者さんかわいい
[良い点] もう付きあっちえよ^_^ と、思いながらみてます。 [一言] 転校生美少女が、もっと絡んでくるかと思ったけど愛沙と両思い過ぎて間に入れなさそう 妹がもっと頑張ってほしい。
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