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魔王の兄は転生者  作者: 民折功利
第三章 特別生のお兄様

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入学

 

 ユグドラシル中央学園。世界中の人間でその名を知らぬ者はいないだろう。

 世界同盟が締結されたことにより建設された世界最大の学園。常に時代の最先端を学べる最高峰の学び舎として近隣諸国にも名高い。

 現在、各国の貴族や才能のある平民が入学し、ここを卒業した者の多くが、その才華を発揮しているため、多くの者の憧れの聖地となっている。

 無論、貴族のほとんどは、後の繋ぎとして入学している者が多いのだが。


「お二人共、よう来ましたのぉ」


 世界都市に到着した俺達は、早速学園に直行。門番に入学書を提出して、係の人に学園長室まで連れてかれた。

 好々爺然とした調子で我等を迎え入れてけれたこの老人が、当学園のトップ。


「初めましてじゃのう。儂の名はジェイド=グリモワール。ここの学園長じゃ」

「アレクです。宜しくお願いします」

「ニーファじゃ。宜しく」


 広々とした一室にある執務机越しに対面する彼は、既に100近い老齢であるとの話だが、もしそうだったら、普通は退職してる。この人、普通に人族だし。

 しかし、その外見は年齢を感じさせぬ活気に溢れている。


「君達の武勇伝はよく耳にしておるよ。とゆうか、儂は大会でこの目で見たからのぉ。実技試験は免除とする。問答無用で百点満点じゃ。二人を試験官と相対させたなら、下手すると試験官どころか周囲の人間が死んでしまうやもしれぬからな。いやはや、恐ろしい才能じゃわい」


 あからさまなリップサービスだが、仕方ない。両方はヘルアーク武闘大会のトップ二人だからな。しかも、方や魔王の息子。無碍に扱うことはできんのだろう。


「しかしのう。すまぬが筆記試験だけは受けておくれ。君等にとっては簡単な問題だとら思うが……それすら解けぬようでは、この学園の教室に足を踏み込めさせぬ」


 そりゃそうだ。実技は兎も角、筆記は受けるべきだろう。

 一般教養のない人間を学園に入れるわけにはいかないだろう。

 だから、俺達は素直を頷いた。


「それと、メリアと言ったかな?君は彼等の従者として、ニーファ君が抱いているスライム……」

『プニエルっていうの!』

「……む!?喋るのか?……いや、今は良いか。プニエルは従魔として、この学園に足を踏み入れることを許可する」

「ありがとうございます。学園長様」

『ありがとう〜、お爺ちゃん』

「うむうむ」


 よし。二人の許可も得たな。


「それとアレク君。君の出生はあまり他言しないとの事だが……」

「自分は王位継承権を破棄した身。わざわざ出身を言いふらす気は無いですよ」

「そうか」


 まぁ、自分王族ですよ、っていうわけないだろ。

 俺は小市民だからな。


「うむ。………少々早いが、言っておこう。ようこそ、我がユグドラシル中央学園へ。君達を迎えられることを、儂は誇りに思うぞ」


 その言葉で締められ、俺達は別日に筆記試験を受けることになった。

 ……あれ?そういえば、ニーファに一般教養ってあるのか?竜基準でやられても困るからな…

 いや、平気かな?

 うーん。





 数日後。俺達は学園内の一室にて、他の受験生達と共に筆記試験を受けた。

 まぁ、問題無かったと言っておく。

 記憶するだけなら、得意だからね。


 後で気づいたのが、この学園の制服は、着ても着なくてもいいらしい。貴族か平民を見極めるためのバッチを襟につけるだけでいいらしい。

 あ、俺とニーファは制服を着る予定だ。


 結果、その翌日の朝に合否発表が行われ、学園門前の掲示板に掲載された。

 そこには、俺達以外にも多くの受験生が立ち並んでいたら各々泣いたり笑ったりなど、結果発表時にありがちな光景を作っていた。

 まぁ、無論、二人揃って合格だが。しかも、掲載されているこが上の方。


「ま、余裕じゃな」

「いや、もっと喜べよ。受験だぞ?」

「わ〜!凄いです二人共!流石です!」

『おめでと〜!』


 こうして、俺達は歴史深き学園への入学を果たしたのだった。




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