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魔王の兄は転生者  作者: 民折功利
第三章 特別生のお兄様

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多人数旅路録 壱『蕾の原』

しばらくは世界都市までの旅の物語。


2019/05/17にて、御者の人数を10人から9人に変更しました。

プニエルが御者を務められるわけがない。

 

 王都フリードゥンを出発してから三日。

 現在はヘルアーク王国と隣国ベイル帝国との国境付近にいる。正確にいうとヘルアーク寄りだが。

 今まで身に纏う魔道具の効果で気づいていなかったが、現在の季節は冬。

 しかし、今年は雪が降ることはなく平年よりも暖かい年で、この大陸では珍しかったらしい。


 んで、本来なら綺麗な花畑も、今ではただの草原。いや、蕾が生えてるだけマシか。

 俺達はそこに自分達の馬車を置き、少し遅めのランチを始めていた。


 ………風情の欠片も無いな。


 それぞれが持つ馬車は三つ。

 俺が所有する黒馬車で、説明は割愛。

 マサキ達のは世界同盟のマークが刻まれた白い馬車。日々の活躍の功績と移動手段として頂戴したらしい。

 で、リョーマの馬車はシンプルなもの。が、その性能は今までの冒険者生活と依頼人達の信頼から得た金と魔道具で凄いことになっている馬車。

 はっきり言って俺のより凄い。


 まぁ、別に三つもいらないので、俺の馬車はアイテムボックスに収納して、元気な黒馬は秘密基地に作った平原っぽい場所に放し飼いして、勇者と鉄剣の馬車を連結。そこを行き来して移動することになっている。


「いやー、ここは春に来たかったな……嫁さん達と」

「綺麗ですもんねー」


 ちっ。来たことのある奴の感想を聞いてもわからんわ。

 でも、この冬に出ないと春の入学式に間に合わないからなぁ。


 遅くても三週間ほどで目的地に着くこの旅。

 学園の入学式までは後五週間あるので、寄り道をしまくっても問題ないのが幸いだな。

 全員がのんびりとした旅を所望しているし。

 いや、一人だけ嫁さんに会いたいとか言ってる奴いたけど、そこは大人だろ?とみんなで圧力をかけて黙らした。


「ふぁぁ……眠い」


 俺は欠伸をして、地面に寝っ転がる。

 流石に長旅だからな。疲れてる。

 空は晴天。視界に映る全てが青ではなく、白き雲もあるが問題なし。綺麗だし。


『すぅー……すぅー……』


 お、プニエルは寝ちゃったか。


「………俺も寝ていい?」

「えーっと……まぁ、いいんじゃないですか?」

「あぁ。別に急がなくても良い旅だしな」

「じゃあミュニクも寝るー。マサキ様寝よー」

「ああぁ……まぁ、良いかな?」

「あ、じゃあ私はその隣に」

「ちょ、シリシカ!?ぬ、抜け駆けは……良くないわよ!」

「ここは穏便にジャンケンで決めましょう」


 姦しい。一人の勇者を巡って争うのは女のしがらみか。


「あー…俺は周辺の警戒を務めるとするか」

「ん?休まんでも良いのか?」

「まぁ、問題ないな。気まぐれに目の前の森に入るつもりだし」


 いや、そこは馬車から離れずに見張っとけよ。


「あ、じゃあ私は主様の隣に」

「ん?あぁ、まぁ良いよ」


 いや、実は良くない!隣に寝られても困る!

 あぁ、腹の上に乗るプニエルのせいで動けん!


「………よっこらせ」


 なんかニーファもやってきたんですけど。

 なに、寝んの?


「…………さっさと眠っとけ。次はアレクが御者だからの」


 プニエルを除く9人で交代交代馬車の御者を務め、次は俺の番。

 確かに、寝るべきか。


「考え事しとらんで寝ろ」


 えっ、ちょっ、ニーファさん、睡眠系の魔法をかけな…………………。


 ……………。


 …………。


 ………。


 スヤァ。




「さて。我も寝るか」

「アハハ…強制ですか…」

「まぁ、気にするな」


「……あともう一押しってところかしら?」

「うにゅ?」

「恋は多難」

「そんなことよりマサキ様の隣を……」

「あぁ、みんな落ち着いて…」


「…………嫁さん達を連れてくりゃ良かった…」



報告。

今日から一週間後に中間考査が週を跨いで四日間あるので、執筆に着手出来なくなります。

それまでお待ちください。


じゃ。

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