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魔王の兄は転生者  作者: 民折功利
第二章 冒険者のお兄様

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銀の翼と祭の噂

武術大会を武闘大会に変更

 

「はぁ、何の用?」


 明くる日。冒険者ギルドに暇潰しでやって来た俺達は、待っていたかのように立つギルマスのギエラに呼び止められた。


「いやな。お前らって二人一組だろぅ?」


「まぁ……そうなのか?」


「そうなんじゃろうな。多分」


「何で疑問形なんだよ……」


 仕方ないだろ。そういうのは考えた事無かったし。


「お前ら二人……とその頭に乗っけてるスライム含めてパーティ登録してくれねぇか?」


「「パーティ登録?」」


 冒険者のパーティとは、その字の如く数人体制で徒党を組んで戦う為の集団の事だ。


「おう。一応、お前らに登録してもらいたくてな」


「なんで?」


「いやよ?お前ら単独じゃねぇし、二人一組ならパーティ登録しとく方がな?」


「まぁ、よくわからんが、すれば良いんじゃろ?」


「おう。理解が早くて助かる……ってことで、この紙、パーティ申請用紙にパーティ名とか書いてくれ。名前は自由だ」


 渡されたパーティ申請用紙をニーファとプニエルと一緒に眺める。


「名前だって。何にする?」


『なにー?』


「見た目…から取るか?」


 見た目……と言うことは、銀色?


「ふーむ。『銀の翼』ってのはどうだ?」


 銀の翼……良いんじゃね?


「良いんじゃね?」


「よし。じゃぁ書け」


「俺がかよ…」


 と言うことで、パーティ申請用紙の記入欄に、パーティ名『銀の翼』、アレク、ニーファ、プニエルの名前を書いて、問題ないか確認してから、ギエラに渡す。


「よし。これで何とかなるか」


「んー?なんかあったの?」


「まぁ……お前らを自分のパーティに入れようとする奴等が多くてな。先に対処させてもらったって訳だ。まぁ、面倒事は嫌いだろ?」


 ニヤリと笑みを浮かべるギエラ。

 うん。気遣いありがとう。お前、良いやつだな。


「あと、ついでに大会参加者に名前を入れといたからな」


「はーい…………は?大会?」


「何じゃそれ?」


「何だ、知らなかったのか?一週間後にあるぞ」


 そう言って、ギルド内に貼ってある張り紙を指す。


『ヘルアーク武闘大会』


 ほー。


「強制参加?」


「おう」


「どんな感じじゃ?」


「まぁ、今回の大会は個人戦だな」


「「つまり、コイツと殺り合う可能性があると」」


「お、おう」


 へー。つまりは………

 俺とニーファは互いを見合い、


「「日々の鬱憤を晴らせられると」」


 よーし。良いもの見せてやるよ。コテンパンにしてやる。


 その黒い笑みをぶち壊してやんよ。


「あー。誘わん方が良かったか……?」


 半端ない威圧感を出しながら笑う二人を見て、ギエラは冷や汗をかきながら頭を掻くのだった。


「まぁ、楽しく殺ろうや」


「良いだろう。山での借りを返してやろう」


 あぁ、楽しみだよ、一週間後が。



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