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魔王の兄は転生者  作者: 民折功利
第二章 冒険者のお兄様

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港街ポートイール

 

 さぁ、やって来ましたポートイール!

 イビラディル大陸の東側、つまりヒューマンド大陸側にある港街である。

 海風に運ばれる潮の匂いがここが海辺の街だと再認識させてくる。


 街を囲う城壁の正門をくぐり、宿を予約してから港へと向かい、船の予約を取る為に移動する。

 黒馬車は宿に停めた。御者ゴーレムに驚かれたが気にしない気にしない。


 さぁ、やって来ましたポートイールの代名詞、(そのまんま)

 大小の様々な船が大海原を渡り、港に停泊、或いは出航している。


 巨船は二十メートル以上ありそうな存在感バリバリの木造船。


 漁船などは殆どが小型の船だが、利便性の高そうな船が多い。


「うーむ。本来の姿でも広く感じる塩水の溜まり場が、ヒトの姿だと余計に広く感じるの」


 ニーファさん。わかりますけど、塩水の溜まり場って……他に例え方なかったの?


『わー。すごーい!でも匂いがわかりずらーい』


 プニエル。スライムに五感があるかどうか怪しいんですよ?五感、君あるの?普段選抜した物ばっか食ってますが。


「塩水って美味しいらしいぞ」


「いや、そんな罠には引っかからんぞ。……あぁ……若い頃に興味本位でガブ飲みして死にかけた思い出が……」


 流石に引っかからんかー、と思ったら過去の辛い話をする合法ロリな駄竜=神竜なニーファさん。


『おいちいの?じゃぁ飲むー!』


 あぁ、純粋なスライムが海に飛び込んだ。

 って……


「プ、プニエルーーー!?」


「え、ちょ、マズイんじゃないかっ!?」


 二人で焦っていたら、プニエルがピョーンと海から飛び出して俺の頭に着地。あれ?そんなに慣れてない。いつも通りのプニプニ感。


「…ど、どうだった?」


『……………マシタ、おいちいって言ってたよね?』


「は、はい」


 ヤベェ。静かな圧を感じるぞ……


『マシタ達も飲もうか♪』


「えっ、ちょ待て」


「え?達?我もかっ!?」


 へーい。巻き込まれてやーんの。


『えい』


 プニエルが体から放出した二本の水ビームは俺とニーファの口に百点ヒット。


「「ふゴファッ!?」」


 ……と、俺は驚いたフリをしながら口に流れこむ海水を空間魔法を通して口に入って直ぐにニーファの口に流れ込む様に細工する。

 すまん。ニーファ。素晴らしい肉体(二重の意味で)を持つ君に全てを託す!


「ギャ、ガボボ、ゴボ、や、やめガボボボ……」


 うわー。いつまで続くんだこれ。俺は苦しい顔を演じながら耐え忍んだ。







「お、お主……ズルっていうか酷くないか……」


『え?何がズルかったの?』


「えー?二人平等に撃沈したじゃん」


「じゃあなんでそんなに元気なんじゃぁ……」


 チッ。ダウンしてる癖に勘のいいガキだ。

 そんな感じに戯れながら、俺たちは船の予約をしに行くのだった。







 船の予約を終え、明日の十時出発の船に乗ることになった俺達は自由時間、もとい観光を始めた。


「おぉーこの魚は美味そうだな」


「お、若旦那、このソードブィッシュは採りたて新鮮なものを塩焼きしたもんだよ」


 若旦那って……俺まだ11だよ?


「ふむ。ではこれを……三本くれ」


「おぉ、別嬪さんやないか。よしオマケでマケてやるよ。300ロールから200ロールに減らしたるで」


「ありがとさん。はい」


「毎度あり。熱いから気をつけなよ」


 ソードフィッシュの串焼きを買い食いする俺達。

 ついでに、貨幣について話そう。


 この世界は貨幣は共通となっており大変楽だ。両替しないで済む。


 順に、銭貨、銅貨、銀貨、金貨、白金貨に分かれており、単位はロールだ。

 日本円で例えると、


 銭貨一枚で100ロール。日本円で百円程度。

 銅貨一枚で1,000ロール。日本円で千円程度。

 銀貨一枚で10,000ロール。日本円で一万円程度。

 金貨一枚で100,000ロール。日本円で十万円程度。

 白金貨は滅多に出回らないので知らなくても大丈夫。まぁ、王族や大貴族が持ってるか持ってない程度だ。

 俺?………実は持ってたりするが内緒だ。


 金は余る程あるが、必要な時がきっと来る。持っていて損はないんだ。


 そう無駄な決意を固めた俺氏でした。


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