帰宅と紹介
今回は短いです
現在、私、アレク=ルノワールと、使い魔プニエル、相棒となった二ールファリス改めニーファと共に龍泉霊峰から、魔王城まで帰宅中。
帰宅方法は上空をゆっくり飛行。
実は半壊した竜の巣を我が魔法で修復した後に、三日間ほど親交を深め……もとい、のんびりゆっくりダラけていた。
いやー。楽しかった。娯楽を求めるニーファに色々とオモチャをあげたり、それで遊んだり、三人で川の字になって寝たりと、初対面なのに好き勝手やった。
……やっぱり、戦うことで心を開いた?的な奴?
その後、ヤベェ帰らなきゃと気付き、あれ?別にここでスローライフを送っても……と長き葛藤の果てに、俺らは魔王城に帰ることにした。
「うーむ。空を飛ぶのも気持ちいーのー!」
「そーだなー」
『楽ちぃ!』
楽しく会話しながら空の旅の中、俺はニーファに注意する。
「お前、自分が神竜って名乗るなよ?」
「なぜじゃ?」
「お前を説明するのめんどくさい。以上」
「む……それもそうだな」
そう。こいつが神竜二ールファリスだと親達にバレたら、マジでめんどくさい。
俺、まだ十歳。説明が難しくて無理です。
いつか、話すことにする。
俺が………魔王国を出るときに。
「おぉ!帰ったか!アレク!」
「おかえり〜。アレクちゃんお土産は〜?」
「おかえりなさい!兄さん!」
「ただいまー」
『ただいまー!』
元気に再会の挨拶をする我が家族。
すると、エリザ母さんが何かに気づいた。
「あれ?アレクちゃん後ろの子は誰?」
「今日のお土産に決まってるじゃん?」
「我をモノ扱いするな、このボケッ!」
まぁ、言われると思ったよ?説明がめんどい。
「紹介すんの面倒いから、適当に言っとく。拾った」
「「「拾った!?」」」
「いや、拾われとらんぞ」
「アレク……ちゃんと説明しなさい…」
シルヴァ父さんが文句を言ってくる。
「えーとねー。自分で自己紹介ぐらいしろ」
「突然ふるのやめぃ………初めましてだな。我が名はニーファ。只の穀潰しだ」
「自分で言ったぞこの駄竜」
「誰が駄竜じゃとっ!」
「あれー?自覚してたのー?」
「ムカッ」
「あー。まぁまぁ待て待て。喧嘩なさんな」
シルヴァ父さんが乱闘になる所を必死で宥めている。
「へー。ニーファさん、私はユーメリア!ユメって呼んでね!」
「うむ。よろしく頼むぞユメ」
「あら〜。可愛いわね〜。竜人さんかしら〜可愛い翼に角と尻尾ね〜。触ってい?」
「ダメじゃ!」
「ニーファ殿、よろしく頼むぞ 。私は魔王のシルヴァトスだ」
「む?魔王なのか。よろしく頼むぞ?」
「うむ」
いやー。仲が良くなって良かったなー。
「そういえば、二人はどういう関係なの?」
「ブボッ!?」
いや、何吹いてんの?この駄竜ちゃん。
「何って………友達?」
「そ、そうじゃ!友達じゃ!」
「ふ〜ん」
まぁ、楽しくなりそうです。




