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魔王の兄は転生者  作者: 民折功利
第一章 目覚めたお兄様
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プロローグ

初投稿です。


最初の方は短いのをポンポン載せてますが、後半に連れて一話一話が長くなります。

最初期ゆえ文が拙いと思いますが、ご要望があればプロローグから何まで書き直します。

なんならプロローグは書き直しました。


では宜しくお願い致します。



「あー……?」


 知らない天井だ。

 定番のセリフと共に目を覚ました俺は、小さな(・・・)身体を隠していた布団を剥いで、自分を取り囲む周囲を見渡した。

 どこにでもある普通のアパートの一室……ではなく、豪奢な装飾が施されたなんか凄い部屋。

 大人が五人ぐらい寝れる大きなベット。美しい湖畔の風景が描かれた絵画。控えめに金の装飾がされた壺など……


 見覚えのないものがたくさん。まるで貴族や王の部屋みたいな場所。ほぉー。


 いや、待て待て……俺は確かトラックに轢かれて……?あれ?


「あっ」


 ふと鏡を覗いたら、銀髪紅眼の幼き少年が映っている。少し、頰が赤く、頭には冷えたタオルが置かれていたが……ズレ落ちて、赤くなったおでこが見える。

 その姿を見て、俺の混濁していた意識と記憶がゆっくりと覚醒していく。


 異世界転生。

 俺は、特に面白味も無い人生を、これまた普通に事故死しただけの前世の記憶がある転生者。

 ……前世の名前はどうでもいい。

 別に神に出会った訳でも無い。全身を形容しがたい痛みに悶えながら死んだはずなのだが、気づいたら恐らく自室だと思われる場所に俺はいる。


「記憶が戻ったのか……」


 この歳になるまで、俺の記憶は戻らなかった。

 風邪で寝込んでいたのだが……それが原因か何かなのだろうか?


 そう思考していると、扉の向こうからドタバタと走る音が聞こえてきた。


「おぉ!アレク!目を覚ましたのか!」

「ちょ、貴方落ち着いてっ!」


 扉を勢いよく開けて出てきたのは、二人の男女。

 短い黒髪に赤い眼を持ち、威厳のありそうな、壮年のダンディなおっさん。そして、綺麗な銀髪でスタイルの良い体を仕立ての良いドレスに身を包む二十代ぐらいの美女。


 彼らは俺の今世の親。

 父は、当代魔王のシルヴァトス=ルノワール。

 母は、王妃のエリザベート=ルノワール。



 そう、俺は。魔王国の王子、アレク。

 アレク=ルノワール。



 三日前から熱にうなされて眠っていた少年。

 前世の記憶があるだけの、六歳児の王族である。


 ……あ、人間じゃないよ。魔族だよ。


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