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魔王の兄は転生者  作者: 民折功利
第一章 目覚めたお兄様
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狭間:天界の首謀者

タイトルを狭間に変更しました

 

 あの少年は、ウラバラの森に降ろしたエンジェルスライムを使い魔にしたらしい。


 こちらの目論見通り、あの子を仲間にしてくれて良かった。

 いずれ、あのプニエルと名付けられた彼女はきっと彼の役に立つ。


 これからは、彼の動き方次第で世界は変わりゆくと、僕ら天界の者達は考えている。


 彼を()()させたのは正解だっただろう。

 あの時の彼は酷かった。最初から全てに絶望していて、生きる意味すらも見出していなかった。

 彼の前世は、僕たち天界の者達でも目を逸らしたくなる程のものだった。


 そんな彼の記憶を少し弄って、

『全てに絶望する程の辛い人生を送った』から、『面白味のないつまらない人生を送った』に改竄した。もししなかったら、今楽しそうに好き勝手していなかっただろう。


 そして、彼に与えたあの神器。

 古き神の一柱が使っていた、神造級の中でも最も強い世界最高峰の武器。()()()()()()()()


 かの武器を手に入れた彼は、その無尽蔵の魔力によって、僕たちを存分に楽しませてくれるはず。


 そう愉悦の表情を浮かべながら、遥か上空の雲の狭間から、彼ーーアレク=ルノワールの姿を見る一人の少女。


 天界の住人である天使や神々の筆頭的存在。

 全ての天使を統率し、神の頂点たる二人の女神。

 その一対である者の名は、


 ()()()()()()()

 太陽神と対になる夜と闇の月の女神。

 暇すぎて下界に出没し、各地で骨董屋を暇潰しに営み、彼に力を与えたあの少女の正体。

 魔都エーテルハイトの路地裏にある骨董屋店主。


 彼女は一体、何を思って彼に力を与えるのか。


 それは誰にもわからない。

 なぜなら、やっている本人でさえわかっていないのだから。


「さーて。アレク君は大丈夫そだし、他に何か面白いこと、ないかなー?」


 そう、退屈そうな顔をまた雲の裂け目にまた目を向けるのだった。



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