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魔王の兄は転生者  作者: 民折功利
第四章 夏休みとお兄様
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平和記念祭〜鉄剣視点〜


 ◆鉄剣のリョーマ視点


「………え、出たくねぇ」

「そんなこと言わないでくださいよ!プンプン!」


 自らプンプン言う奴初めて見たわ。


 今俺は屋敷のバルコニーで祭りの様子を見ながら、嫁さんのクレアと祭りについて会話していた。


「なんで行かないんですか?」

「二日酔い」

「あぁ〜……」


 昨日、冒険者の後輩たちと酒を飲んだのがいけなかった。まぁ、身体が頑丈なお陰か酔い潰れることは無かったが、体調が悪いのは確かだ。


「ん〜……《治癒(キュア)》!はい、これで酔いも大丈夫です!行きましょう!」

「おー…治った治ったって、そこまで行きたいのか……」


 エルフのクレアは楽しくて騒がしい行事が大好きだからな。

 対して獣人族の嫁のルフは……


「ダメ。こういう時は人攫いが出て危ない」


 という言い訳……まぁ実体験なのだが、それを理由に布団から出てこなかった。


 あの手この手で言いくるめて、俺がいるから大丈夫だからとの言葉を添えて説得した。

 Sランク冒険者による安全確保宣言は勇者や王並の説得力があるからな。

 実力に加えて、性格面も審査されてランク昇格になるのが冒険者だし……まぁ、前世のブラック企業での世渡りが上手く働いたと言ったところか。


「仕方ない、行くか……上手い肉でも食べるか」

「やったー!」

「お、お供しますぅ…」


 引っ込み思案の三人目の嫁の魔族、シェーンがトテトテと走り寄ってくる。


 これが俺の愛しい嫁さんたち。

 冒険者としての成り上がりの期間に、悪質な誘拐犯奴隷落ちされた時に救ったクレア、奴隷商の地下牢で買ったルフ、知り合いになった普通の商人に頼まれて買い取って保護したシェーン。

 生き様は様々だが、今をこうして幸せに生きているので、彼女らを救えたと今も思っている。


「……お肉たくさんある?」

「ありますよ。ほら、行きましょう?」

「……シェーンも行くよ」

「は、はい!」


 その後、なんやかんやで楽しく四人で祭りを楽しんだぞ。


 途中、アレクとマサキが連れてる子供らが暴漢に襲われて退治される一部始終を眺めたり、幻影で変装してるヘルアークの王子とか見たりしたけど……やっぱり平和が一番だな!


 ……あ、王子の正体がわかったのは魔眼のおかげだからな?

 《識別眼》っていう素晴らしいものなんだが……忘れられてた設定とか言うなよ?


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