平和記念祭〜メイド視点〜
Twitterでも呟きましたがランキングタグってどうやるのでしょうか………わかる人は教えてください。
説明見ても疑問符しか残らんのです……
ですから、誰か……助、け……t………(バタン!)
…………
………
……
ふざけてる場合じゃないですよね、はい。
どうか教えてください。お願いします。
三千年前、全世界を巻き込んだ『神魔大戦』。
人族が、獣人族が、精霊族が、魔族が。
皆一丸となって手を取り合い、戦い、時にぶつかり合って神軍と熾烈を極める日々。
それは多くの犠牲者を生み、世界を蝕んだ。
やがて中心となった四柱の神を封印し、世界は長きに渡る戦乱の世に終わりの幕を閉じる。
だが、平和の時代になろうとも。
そんなのは簡単に崩れるものである。
魔統神による洗脳により世界に惨劇を齎す要因となってしまった多くの魔族への不信感。
機甲神による世界全域に渡る大規模な破壊活動の残滓と当時動く機械質の残党兵の存在。
禁帝神による千年王国の侵攻によって討ち滅ぼされた幾多の国家と人間達の憎悪と憤怒。
天父神による世界浄化という名の滅びの奇跡を受け一方的に破壊された人々の生きた証。
その惨劇には人々は目を瞑りたくなるが、前を向くべきであり、解決すべきたる課題であった。
それを中心に行ったのが、《五英雄》と呼ばれる五人の中心的英雄である。
五人以外の歴戦の英雄達も世界の為に率先して動き、何十年もかけて世界を復興させていった。
その過程で生まれたのが現在の世界の中枢とも言える巨大組織『世界同盟』である。
そして今日は、『世界同盟』が発足されてから丁度三千年が経った記念日。
前置きが長くなったが、つまり、今日は世界最大規模の祭典……『平和記念祭』の日であるのだ。
〜スライムに語るアレクの少し難しい語り部より抜粋〜
◆珍しくメリア視点
今日は私が視点主です。
前置きですか?
アレは主様が昨日壮大な語り口調でプニエルちゃん達に語っていたものを抜粋しました。私が。
「ガヤガヤガヤガヤ……」
「お母さん、あれ欲しー!」
「霊天汁、美味いよおいでー!」
「やんややんや」
騒がしい昼下がり。
今日は世界の平和を謳う『平和記念祭』なのですが……
「……zzz……んぅ」
「……すぅ……すぅ」
私が仕える主であるアレク様と、その妻であるニーファ様の仲良し夫婦……まだご結婚はなさっていませんが……は、気持ち良さそうに寝ています。
ニーファ様なんて抱き着いてますもんね。腰に。
まったく、普段の姿とは考えられない程甘えた表情を浮かべています。
「……そろそろ起こしますか」
実は今朝起こしたのですが、お祭りのどんちゃん騒ぎの中を行きたくないと二人揃って駄々を捏ね始めたので放置したら、眠ってしまったらしいです。
ニーファ様は兎も角、主様はまだ十二歳。
その寝顔は大変可愛らしいものです。
無論、その年齢も神化に伴って意味を成さないものと変わり果ててますが……
「お二人共、早く起きてください」
身体を揺すって話しかけますが、主様は身動ぎするだけです。
ニーファ様は……あら。
起きてるけど私が近くにいて動けない、と。
まぁ、目覚めたら抱き着いてとこを従者に見られてるなんて、恥ずかしい…というかなんというか。
「………ニーファ様。主様には内緒にしますので早く起きてください。てか手伝ってください」
「う、うむ?な、何を内緒にするかは知らんが……ま、まぁ、うむ」
実はこの流れって頻繁なんですよ。
恒例行事みたいなもんです。
もっと真実を曝け出すなら、夜遅くまで貞操を賭けた夫婦攻防戦が行われてて、結局二人仲良く疲れて寝ちゃう訳ですから、すごく朝弱いんですよね。
現在の所、主様が全力で抵抗して未だに発展していないらしいですが……メイドの私には関係ないことです。
お二人が幸せになるならそれで良いのですから。
「プニエルもおこす〜!」
「む?いいぞ」
「わーい!」
隣室で遊んでいたプニエルちゃん、デミエルちゃん、ウェパルちゃん、エノムル……ちゃんが揃ってやって来ます。
身体の大きさ的に考えてエノムルちゃんにちゃん付けは少し抵抗があるのは内緒です。
まぁ、クロエラ様のなんか凄い機械で小さくなってますが。
「よし、せーの!」
「の!」
ドン!
「ぐぺ!?」
「うわぁ」
ニーファ様とプニエルちゃん、スライム三匹のダイビングを食らった主様はカエルが潰れるような声を出しながらダウンします。
流石に起こし方が酷すぎて私も声が出てしまいました。関わるとロクでもないので黙っときましょう。
「……おい、起こし方どうなってんの?」
「愛じゃ」
「アイじゃー!」
「ほう……これが愛?じゃあ俺がやっても同じ事が言えるんだな?な?やろ?な?」
「あっ……えっと……遠慮しとく」
「そう言わずに!な?」
「あ、ちょ、にゃ〜〜!?」
可愛らしい奇声を上げながら押し倒されるニーファ様。おや、これは……致しますかね?
「プニエルちゃん達、ここは一旦隣に移動しましょうか」
「?…なんでー?」
「これから二人はいい事するみたいですし」
「んー?なにそれー」
「まだプニエルちゃんには早いですね……いつか知りますよ。いつか」
私は空気を読んで……勿論ネタですが、プニエルちゃんを抱え、スライム達を引き従えて扉を開けます。
そして、私の言葉を聞いていたのか顔を赤く染めて此方を凝視する二人に微笑みながら、
「ではごゆっくり〜……」
静かにドアを閉めた。
「ちょ、メリアさん!?僕ちん襲われるの!?」
「何考えとるんじゃお主は!!変に動くからじゃろ!?」
「るっさいわい!……言っとくけどしないからね!!」
「わかっとるわ!!!」
まだまだお祭りに参加出来ないようですね。
「お祭りまだー?」
「うーん……お二人が準備終わるのを待ちましょう?」
「はーい」
気の抜けたプニエルちゃんの返事を聞きながら、スライム達と楽しく触れ合います。
デミエルちゃんは悪戯っ子で勝手に物を持ち出して遊んだり、プニエルちゃんと暴れて部屋を絵の具で汚すので大変です。
ウェパルちゃんは気の利くいい子で、私の手伝いや主様達の世話をしてくれたり、他の子達の面倒を見てくれてるしっかり者です。
エノムルちゃんはのんびり屋で、ニーファ様のソファーになるか、日向で寝てるか、プニエルちゃんの揺り籠になるか……って、おっきい家具ですかね?
プニエルちゃんは……元気です。
幼心の強い元気で一時の無尽蔵な体力で楽しく遊び回っています。
最近は言葉も覚えてきて、念話を使わずにしっかり喋れてきてるのがポイント。
スライム達の評価をしている所で、お二人の寝室が静かになりましたが……
確認しますか。
「……そぉ〜……って、え?」
そこに映っていた情景は。
「すぴ〜……すぴ〜」
「……zzz……zzz」
……………………………………。
「早く起きてくださいって言ってるしょう!?」
「「わー!?!?」」
流石に怒ります。
どんな流れで三度寝に入るのか私にはわかりません。
巫女だった時と比べて、メイドの仕事は私に合ってるのかもしれません。
朝早く起きるのは変わりませんが、面倒くさくて疲れる神聖的な事は何もしなくていいので気が楽です。
……現状、巫女の仕事を妹に押し付けている状態ですが。
戻るにも戻れませんし、既に主様に仕えると決めた道です。
過去の自分と未来の自分に誇れるように生きていたいです。
………その前にこの学習しない二人をなんとかせねば。
メイドの一日は慌ただしく始まるのでした。
主人公視点じゃなくて驚いた?
今回の記念祭は視点別にお送りします。
さて、次は誰の視点でしょう?選択式です。
⒈二ーファ視点(嫁竜デート視点ルート)
⒉主役除く特別生視点(コロコロ変わる視点ルート)
⒊ミラノ視点(初の視点ルート)
実はまだ何番になるかは決まってなかったり…