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魔王の兄は転生者  作者: 民折功利
第四章 夏休みとお兄様
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バカンス:残りはダイジェスト

本日二話目の投稿


 森から帰ってきた俺は、ログハウスの屋根の上で寝転がっているニーファを見つけ、そこに飛び上がる。

 黒翼の羽ばたく音が聞こえたのか、ニーファは目を開け俺を見つめる。


「なんじゃ、まだ昼前じゃぞ。もう散歩は終わったのか?」

「……まぁね」


 少し記憶から抜け落ちかけたけど、ナチュレのことは言わんで良いだろ。アイツのことは忘れよ、うん。

 ……つか、眠い。俺も寝る。


 ニーファの隣にゴロンと寝転がり、空を眺める。


「……ふわぁ」

「…お主、昨日早く寝たではないか」

「それお前もだろ……」


 話しながらニーファは俺の腕に絡みつき、息が俺の頬に触れ、風を流れていく。


 ……こういう時間も良いよなぁ。


「……zzz」

「……zzz」


 二人揃って無防備に眠り、時は流れていくのだった。


 ………すやぁ





◆三時間後


「ふわぁ……」


 起きました。


「……ニーファ、おい、どいて」

「んぅ?」


 片腕どころか足にまで巻きついたニーファは、寝起きの顔で胸に頭をスリスリする。

 コイツは小動物か何かか?

 ドラゴンなのに。

 てか、尻尾も巻きついてるよ?動かさないで、くすぐったい。


「……む。……おはよう、アレク」

「おはよう。そして離れたまえ」

「…………ぎゅ」

「ぎゅ、じゃねぇ……はぁ。なんだ?甘え期?」

「いや…別に〜」


 てかコイツ……息が酒くせぇ。

 俺が寝てる間に酒飲んだな?

 あまりに酒に強くない……てか弱い癖に。


「……まぁいいか」


 そのままニーファの酔いが冷めるまで陽射しを浴び続けるのだった。


 ……日焼けしそうだな。

 改めてフード被っとこう。

 遅い気がするけど。




 そんな感じに緩く無人島生活の時は流れていき、三日目の昼を過ぎた。

 え?時間経ちすぎだって?気にすんな。


 既に用のない無人島から去るために痕跡を全て片付けていく。ログハウスやらキャンプ跡とか、全部空間にしまっちゃいましょうねー。


「……焼けたのう、お主」

「そこまでだろ」


 どうやら気付かぬ内に日焼けしてたので、魔法で何とかしようと思う。……できるか?

 少しだけ茶色く焼けた肌に向かって言霊を向ける。


「《夏焼漂白》」


 するとびっくり。肌がビリビリと破れ……


「痛い痛い痛い?!?!?!」

「おおっ!?大丈夫か、アレク!?」

「主様ァ!?」

「マシタ!?」


 全身の焦げた肌が……一瞬にして真っ白に!

 激痛が無ければ完璧なのになぁ!?

 どうやら古い角質も取れたらしく、全身ツルッツルのキラキラになった。

 うん、まぁいいや。肌は白くなったし。


「……じゃあ帰るか」

「だ、大丈夫なのか?」

「大丈夫だ、問題ない」


 そのまま全員で手を繋ぎ、転移魔法で世界都市の寮に帰る。


 いやー……魔獣狩りで魔法創作に必要な素材は一通り揃ったし、なんか森の精霊みたいのに出会ってセクハラされ……忘れよう、うん。


 楽しかったなぁ!!


 てか、夏季長期休暇もうすぐで終わりやん。

 ……世界都市でなんか祭りがあった気がするな。

 後でメリアに聞こう。うん。

 なんかもう、お腹いっぱいだけど。


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