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平等がない理由

 人は誰しも皆平等。


 そんなこと、一体誰が言い出したんだろう。


 平等って何だ?


 皆等しく差別のないことを言うのか?


 この世に平等なんてないんだよ。


 だって、生まれてくるのですらその姿に等しさなんて必ず与えられてない。


 身体機能の低さとか、色々問題をかかえて生まれてくる者もいれば、無事に生まれてくる者がいるように。


 平等なんて、この世に誕生した無知なときからでもないじゃないか。


 だから、きっと…ああ――。


 そうだ。


 全てを持った人を羨んだ人がそんなことを言い出したんだ。


 『人は誰しも平等である…はずだ』と。


 それはとても心惹かれる言葉だけれど。


 …でもね、やっぱりこの世にそんな平等なんて、存在しないんだよ。


 人は他人より特別でいたいはずだから。


 その心が消えない限り、この世に平等は誕生しない。 















 「あー!お前、何自分のだけ多く取ってんだよ。ずるいぞっ」


 「ふっ。そんなこと、俺の知ったことか。あえて言うなら、俺ひとりに夕飯の準備させたお前が悪いんだ」


 「平等に分けるべきだろぉ、ここはぁ」


 「ちがうだろぉ。ここは俺が仕切ってんだからお前は従うべきなのさ」


 「不公平だぁ。不平等だぁ」


 「バーカ、何言ってんだよ。この世においてなぁ、何もかも全て同じく、等しく、差別なくなんてことあるわけないだろぉ。だから、今回のおかずことにしても多少の差が出たんだって。そだけだってば」


 「ちーがーうぅ…。お前が特別に自分のを多く盛ったんだろぉ。絶対そうだって!お前はそんな奴だって!」


 「お前だってそうだろうが!もし同じ立場に立ったら自分のだけ多く盛るだろ?…はぁ〜…言っちまった。…まぁ、でも、人ってのは大体そんなもんなんだよ。自分は特別なんだよ。つーか、そんなことする奴だって知ってる上で俺に夕飯の支度を押し付けたのはお前だぞ。文句なんか言うな、アホ」


 「うぅ〜…」


 






 これが現実です。


 ね?


 平等なんて、ないでしょ?


 だって、それ、俺の好物だもん。


 そんなときに夕飯の支度任されたりしたら、つい人のより多く盛っちゃうよね?


 だから、自分は特別☆という心がなくならない限り、この世に平等はこないのでした。


 …というか、それが無くなったら人は人って言えるのかな?


 

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