表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/51

繋がれる世界

 命を張って救ったよ、助けたんだ。


 命を張って護ったよ、守ったんだ。


 あの、小さな輝きを、かけがえのない生命を。


 護れたんだ、この腕で。


 守れたんだ、この手で。


 約束したよ、あの生命と。


 一緒に生きようねって。


 一緒に頑張ろうねって。


 ずっと傍に居るから大丈夫だよって。


 だから、泣かないよって。


 助けてあげるって、言ったんだ。


 壊れそうな細いカラダを抱きしめて、笑って言った。


 強がって言った。


 …ううん、強がって言ったんじゃないよ。


 本当になることを祈って言ったんだ。


 この生命がどうか生きながらえますように、と。


 精一杯のことはするって決めた、自分のなかで。


 けれど、それだけでは心許無くて祈りもした。


 どうか…と。


 救えたね。


 私のこの身で、君を。


 君の未来を繋げたよ。


 だから、ねぇ…これからいっぱい泣いて怒って笑おうね。


 私はずっと君の傍に居るから。


 私だけはずっと…何があっても君の味方。


 守ってあげるよ、独りで歩けるようになるまで。














 意識が朦朧とした苦しいなか、私は君をこの世界へ産み落とした。


 













 『――初めまして――』










 そして、ありがとう。


 生まれてきてくれて。


 私の許へ来てくれて。


 君に幸多からんことを、私は願います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ