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魔獣

今回も前回の続きですー!

フリントの「馬車から降りろ!」と言う声と同時に、恐ろしい唸り声が聞こえてくる。


グオオオオオオオオオオオオンッ!!!


まだはっきりと姿が見える距離ではないのに、ビリビリと鼓膜が破れんばかりの音量である。

「急げ!来るぞ!!!!!!」

珍しく慌ててフリントが言う。それほどまでに事態は急を要していた。

辺りが急に暗くなったかと思うと、激しい雷撃が周囲の木をなぎ倒しながら迫ってきた。

大いなる大地の障壁(ストーンウォール)!!」

間一髪でシエロの防御魔法が展開し、キャラバンを包み込む。

ズガンッ!ズガンッ!と雷撃が頭上を通り過ぎていく。

「今のうちに外へ」

シエロの一声で一同は馬車を降りる。

「エリス、頼む」

シエロの一声で、魔獣の恐怖で強張っていたエリスはハッとして、空間魔法を展開し、亜空間へと馬車を馬ごと収納した。


以前にフリントが亜空間に生物を入れても大丈夫なのかとエリスに聞いた事があったのだが・・・意味深な微笑みを浮かべ、ただ「大丈夫ですわ♪」と答えた。

それが何を意味するかは、今もって怖くて誰も聞けてはいない。

しかし、何かと便利な能力であるのは間違いはない。


「シエロ、ここはウチに任せるっす!!」

雷撃が通り過ぎるのを待ちながら、ユディは魔力を練り、いつでも魔獣に打ち込める体制を取っていた。

「わかった!頼む!」

そのシエロの声と同時に防御魔法が解除される。

神聖なる天使の弓矢(ホーリーアロウ)!!!!!」

美しい黄金色に輝く幾つもの弓矢が魔獣めがけて飛んでいく。

魔獣はその名の通り「魔」物である。それは、伝承によると、人が魔に染まった時、姿を変えて魔獣になると言われている。魔物であるので、神聖魔法には弱い。

そしてユディは「天才」であった。

神官や賢者でも上位の者しか使う事の出来ない神聖魔法を何故か操る事が出来るのだ。

一介の魔導士に使える魔法では無いはずであるのに。


ガガガガガガガガガガッ!!


魔獣の鋼鉄の様な身体に幾つもの光の弓矢が突き刺さる。


ギヤァアアアアアアアアアアアアア!!!


けたたましいカラスの声にも似た様な叫びを上げて、魔獣は脚を止めた。


「やったか?」

フリントが言う。

「いや、まだだ!散開しろ!!!」

シエロの慌てた声に一同は考えるよりも先に、ただその場から急いで移動する。


ドゴンッ!!!!!!


先ほどまで一同のいた場所に大きな岩が降ってきた。

魔獣が投げて寄越したのである。

「うわーマジっすか・・・」

神聖魔法にも傷一つない魔獣を見て、ユディが少し焦った様子で呟いた。


全身の毛を逆立て、紫の目に炎を宿し、一同を睨みつけている魔獣は未だやる気満々であった。

魔獣、、、、やっと出せました。

構想だけは前からあったのに、出すタイミングが中々なくて。笑

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