邂逅
今回も先週の続きになりますー!
「爆ぜる大地の怒り!」
先制攻撃よろしく仮面の男に狙いを定めてシエロは魔法を放った。
散弾の様な幾つもの小石が仮面の男を襲う。
「清浄なる水流の障壁!」
しかし、仮面の男はそれをいとも簡単に防いでみせた。
「あははっ!残念だね!ボクにはそんな攻撃通用しないよー!」
人々にもみくちゃにされ、動きづらそうなシエロを見ながら、仮面の男は楽しそうに笑った。
「やっぱり勇者様はお優しいなぁ。周りを気にしてちゃ戦いなんて出来やしないよ?」
発情期の獣の様にシエロを求める人々の群れを一瞥しながらそう言うと、おもむろに片手を上げて魔法を放った。
「怒れる水流の刃!ボクが邪魔なモノを無くしてあげるよ!」
仮面の男の手から放たれた魔法の水流は鋭い刃となり、人々に向かって飛んでいく。
しかし、熱に浮かされた様に享楽を求める人々は全くそれに気づきもしない。
「大いなる大地の障壁!」
間一髪のところでシエロは防御魔法を繰り出す。
何とか攻撃は防げたが、このままでは防戦一方となってしまい手詰まりである。
「安らかなる休息!。シエロ、遅くなって申し訳ありませんわっ!」
状況を好転させたのは、レムリアを親衛隊へ送り届けてきたエリスであった。
エリスの魔法により、シエロやフリント、ユディにまとわりついていた人々が一斉に眠りにつき、三人は漸く自由に動く事が出来る様になった。
「あははっ!残念っ!仲間が来ちゃったかぁー。これからが面白いところだったのに」
少しも残念そうな様子を見せずに仮面の男はそう言うと、無防備にシエロ達へと近寄って行った。四人は一斉に身構える。
「やだなぁ、そんなに身構えないでくれる?ボクは別に戦いに来たわけじゃ無いんだから」
仮面の男はそう言いながら更に歩みを進める。
「・・・人々を殺そうとしておいて、そんなの信じられる訳ないだろう」
シエロは仮面の男を睨みつけながらそう言った。
「うーん、まぁ勇者様が助けてくれるだろうとは思っていたからねぇー」
腕組みしながら仮面の男は言う。
「・・・問答無用にゃぁぁぁぁっ!!秘技!猫の爪っ!!」
ユディが仮面の男にくってかかる。シエロ達以外が眠りについているのを良い事に、猫丸出しである。
好きでもない男達に迫られてたのが、余程堪えたらしく少し涙目である。
ガキィィィンッ!!
甲高い金属音を響かせて、仮面の男は手にした短剣でユディの攻撃を跳ね返した。
「あいたたたたたたたっ・・・」
ユディは尻餅をついて痛がっている。
「ごめんごめん。力加減が分からなくて吹っ飛ばしちゃった」
そう言って仮面の男はユディに向かって手を差し出す。
ユディはその手を全力で払いのけ、再度仮面の男に爪を立てた。
仮面の男は一歩下がってソレを回避しようとするが、ユディの執念が男の仮面に傷をつけさせた。男の顔から仮面が弾け飛ぶ。
「あはは!怖い怖い!猫ちゃん中々やるねぇっ!」
楽しそうに笑う男の瞳は赤と緑の特徴的なオッドアイであった。
ソレを見て、エリスが表情を変える。
「まさか貴方は・・・」
震える声でエリスが言う。シエロ、ユディ、フリントの三人は何事かとエリスを見つめる。
「・・・魔王、アレキサンダー?!」
エリスの言葉に三人は絶句した。
先日またいきなりアクセス件数が伸びていてびっくりした作者です。
ブックマークをして頂いた方も増えたみたいでありがとうございます!
荒削りな物語ですが、更新頑張ります!




