混乱
バタフライ一座の騒動の続きです。
大筋は決めてあるのですが、細かい部分をどうするかまだ迷っていたりします(笑)
フリントは正直戸惑っていた。今現在の、彼の状況にである。
フリントの逞ましい身体には、幾人もの妙齢の女性が群がっていた。
そしてその誰もが甘い吐息を吐きながら、フリントを誘惑する。
「ねぇ、旦那ぁっ、お願いだからさぁ・・・」
「いや!そんな女よりも私と一緒に!」
「・・・あたしじゃ・・ダメ?」
はぁはぁと桃色の吐息を吐きながら、目を潤ませてフリントにまとわりつく。
「ど!どうなってんだこりゃあ!!」
フリントは困惑しつつも、女性たちを振り払う事が出来ず、ひたすらにされるがままの状態であった。
ユディを横目で見ると、ユディもまた似たような状況であった。
「にゃぁぁぁぁっ!コッチに来るんじゃ無いにゃ!!」
ロッドをブンブンと振り回し、群がってくる男たちに対抗する。
既に“素”である、にゃんこが出てしまっている状態である。
広範囲魔法で攻撃をする事も出来なくは無いが、恐らく何かの薬物でおかしくなっているであろう人々をフリントと同じくユディも傷つける事が出来ずにいた。
「ケモミミ可愛いよ、可愛い・・・」
「グフフ・・・拙者と一緒にランデブー致しましょうぞ!」
「ハァハァハァハァ・・・」
男達は一様に、血走った目をして興奮した様子で、薙ぎ払っても薙ぎ払ってもめげずにユディめがけて向かっていく。
「・・・うぅっキリがないにゃ」
めげそうになりながらも、貞操の危機を感じているユディは、何とか攻撃魔法を使わずにロッド一本で耐え忍んでいた。
時を同じく、シエロにも人々が群がっていた。
「あんらぁーっ♪可愛い勇者さまっ、アーシと良い事しましょうよぅ!」
「いや、彼と一夜を過ごすのは私と決まっている」
「・・・勇者様、僕じゃ・・だめ?」
なんとまぁ、そっちの人に大モテの様である。
違った意味でも身の危険を感じつつ、シエロは手刀の一発で群がってくる人々を気絶させていた。
「・・・こんなんじゃキリがない。それに・・このままでは・・・色々まずい」
マイナス思考を発揮させつつも、次々と人々を気絶させていくシエロであったが、流石に色々な意味での疲れが見え隠れしていた。
「うーん、思ったよりも効果ないなぁ。まぁこれはこれで面白いけど」
そんな時、のんびりとした気の抜けた様な声がシエロ達の耳に入った。
人々の相手をしつつ横目で声のした方を眺めると、ピエロの仮面をつけた何者かが、この混乱を楽しむかの様に眺めていた。
「・・・すみません」
そう一言告げると、シエロは人々を強引に振り払い、ピエロの仮面の人物に剣を向けた。
「・・・貴方がこの混乱の原因か」
シエロは鋭い目線を向けて、仮面の人物に差し迫る。
「あははぁーっそうだとも言えるし、そうでないとも言えるねぇーっ。まぁ今はそんな事どうでもいいんじゃないのー?ほら、頑張って抵抗しないと身ぐるみ剥がされて襲われちゃうよー!」
仮面の下の表情は分からないが、恐らく笑っているのだろう。
人を傷つける事を恐れて強硬手段に出られない三人を眺めながら、仮面の男はそう言った。
たまに、更新日でも無いのに閲覧数がググッと伸びていると嬉しいのですが、びっくりします(笑)
一体何があったのだろう?((((;゜Д゜)))))))
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