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幻影のミスティカ

本年度ラスト更新となります。

7月より書き始め、今まで続けられているのは読者の皆々様のお陰です。

本当にありがとうございます!


今回、若干端折り気味になったかもですー_:(´ཀ`」 ∠):

いつもなら、2話に分ける所を話のペースを上げる為に纏めてみました。

「アレク様、ご無沙汰しておりますわぁっ」

そう言って、所在不明だったモルガン=ミスティカがアレクの前に姿を現したのは、七つの大罪の会議の翌日の事であった。

「マダム ミスティカお帰りなさい。何か収穫はあったの?」

アレクは真っ直ぐにマダムの目を見つめてそう言った。

「あら、そんなに見つめられては、アレク様を誘惑したくなっちゃいますわぁ・・・うふふっ。まぁ、それはさておき、恐らく居場所が掴めましたわ」

目の奥に妖しい光を灯してマダムは言う。

「そう。恐らくって事は、確実に・・・って訳じゃないんだね」

アレクはマダムにそう確認する。

「はい。だって今はまだ私の目で直接確かめた訳ではありませんもの」

ニッコリと笑顔を浮かべながらマダムは言う。

「うん。わかった有難う。それだけ分かれば充分だよ」

アレクはマダムに向かってそう応えた。『私の目で確かめた訳ではない』。と、言う事は、既に<誰か>の目では確かめたと言う事だ。そして『今はまだ』と言う事は、いつでもそれが出来る準備が整っていると言う事だ。

「そうそう、マダム。この城に勇者が攻めてくるらしいんだ。『幻影』を使わせて貰っても良いかな?」

思い出したかの様にアレク言う。

「もちろんですわぁっ。ミスティカ家の守護石は既にローザに託してありますから、どうぞあの()にお命じ下さいませ」

うふふっと妖艶な微笑みを浮かべながらマダムが言う。

「うん。有難う。既にローザにはこの城に来ては貰っているんだ。会って行くかい?」

アレクがマダムに訊ねる。

「いいえ、直ぐにこのまま発ちますわぁっ。万が一、蝙蝠にでも鉢合わせたら面倒ですもの」

大きく漆黒の羽根を優雅に広げながら、マダムは言った。

「分かったよ。マダム、気をつけてね。有難う」

アレクがマダムの片手を取り、手の甲にキスをする。

「では、アレク様。ご機嫌よう」

マダムは片目を瞑ってウインクをしてみせながら、夜の闇に溶け込んでいった。


****************


「・・・と、言う訳でローザにミスティカ家の守護石を使って、この大陸全体に幻影を施して欲しいんだよねー」

アレクが事のあらましを説明して、ローザに依頼する。

「了解致しましたわぁっ。しっかし、お母様も一目くらい私に会ってから行かれても良いのに!もう一体どれだけお会いしてないのか・・・」

ローザは膨れっ面でぶつくさ言いながらも、アレクの願いを快諾した。

元より、べた惚れしているアレクからの依頼を断ると言う選択肢は、彼女は持ち合わせてはいないのだが。

「ではアレク様、私は一度居城に戻って大規模幻影魔術(ミラージュ)の準備をして参りますわぁっ。ミスティックトパーズを使ってしても、流石にこの大陸全体にとなると私一人では難しいですので、妹達も連れて参ります」

ローザはアレクにそう言うと、一旦城を後にした。

そして、ローザが妹達を引き連れて、再び城に戻って来たのは一刻の後の事であった。


****************


「「こんにちはアレク様!ご機嫌ようっ!!」」

同じ顔の2人が、アレクに向かって笑顔でお辞儀をする。まだ幼いながらも、何処か妖艶な雰囲気を醸し出しているのは、サキュバスの血故か。彼女達はローザの妹で双子のライラとリリス。

まだ子供ながらも、ミスティカ家の一員として立派に守護石を使いこなす、幻術の使い手である。

「「今日は、私たちもお手伝いさせて下さって有難うございますなのっ!」」

2人はいつでも息がぴったりな様子である。

「ライラにリリス、2人とも宜しく頼むね」

アレクは2人の頭を撫でながら、笑顔でそう言った。ローザはそれをチラチラと横目で眺めていたが、大規模幻影魔術(ミラージュ)の準備で忙しく、また、妹達の前でアレクにまとわりつく訳にもいかず、羨ましそうな表情を浮かべていた。

アレクはそんなローザに苦笑いを浮かべながら、術式が完了した後にでも、ローザを労ってあげようと考えた。


****************


「さぁ、妹達!いきますわよ!」

複雑な魔法陣の中心に、ミスティカ家に伝わる守護石、ミスティックトパーズが置かれている。それを囲むように、ローザ、ライラ、リリスが並ぶ。

「「「幾星霜の時を越え、煌めきたるは幻か。遥か彼方の未来より、現れたるは幻か。光閉じ、闇よ開け。現世を包み此を隠せ。契約によりミスティカが命じる。発動せよ!大規模幻影魔術(ミラージュ)!!」」」

三人の詠唱が終わると、魔国のある北の大陸は一瞬光に包まれた。

そして、その後、深い霧に閉ざされ見えなくえなった。

勇者達がその事を知るのは、これから少し先の話である。

さてさて、どうでしょう?

のんびり気味でも、一話一話詳しく書き込んだ方が良いのか。

多少端折り気味でも、ストーリーを進めた方が良いのか。

ご希望あればメッセージかコメントお願いしますw


本年度は大変お世話になりました。

また来年も宜しくお願いいたします!

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