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勇者

やっと、、、やっと試合終了ですよ_:(´ཀ`」 ∠):

「では、次はフリント君とシエロ君の試合になりますね」

エクリプスが2人に向かって声をかけた。

「エクリプス様、俺はこの試合、遠慮させて頂くぜ。シルバー様が勝てなかった相手に俺が勝てるわけありませんわ」

そう言いながら、フリントはガハハと豪快に笑った。

「分かりました。・・・それではシエロ君。今回の勝者は貴方になります。重要な勇者の任、引き受けて下さいますね?」

エクリプスがシエロに向かってそう言うと、シエロは深々と頭を下げ、最敬礼をもってそれに応えた。

「宜しいでしょう。それでは陛下の元へ」

エクリプスはそう言うと、転移魔法を行使してゲートを開き、シエロを招き入れた。

「他の皆様は暫しお待ち下さい。直ぐに戻ります」

エクリプスはそう言い残してゲートに吸い込まれていった。


「・・・と言う事で、シエロ君が見事勝利し、勇者となる事が決まりました」

城の転移の間に移動してきた2人は、直ぐに王の執務室へと移動し、エクリプスが今までの試合の内容をかいつまんでベリル王へと報告した。うんうんと頷いて、ベリル王はそれに応える。

「さて、シエロといったかね。エクリプスから既に話はあったであろうが、再度問おう。君に勇者を勤める覚悟はあるか?」

真剣な眼差しをシエロに向けて、ベリル王は問う。

「・・・覚悟があるかと問われると、正直自信はありません。・・・しかし・・私には護りたい者達がいるのです。それに・・・この国には母と私を助けて頂いた恩があります。その恩を返すのは当然の事です」

最初は自信なさげに下を向いていたシエロは、最後にはしっかりと顔を上げてベリル王に向かってそう言った。

「そうか。君があの時の・・・。よかろう。ジル=トラピッチェ=ベリルが命ずる。シエロよ、勇者の任しかと果たせ。この後の事はエクリプスに聞くが良い」

ベリル王は満足そうに頷きながら、シエロに向かってそう言った。


王の執務室を後にし、2人はまた練兵場へと舞い戻った。整列をしている兵士達に向かってエクリプスが宣言する。

「本日、勇者シエロが誕生した!これから先、兵士諸君は全面的に勇者に協力をしてもらう事になる。要請があった場合には、直ぐに出動するようにっ!それから、勇者と共に魔王討伐の旅に出たいと思う者は挙手をせよ!!」

ざわざわと騒めきが広がる。勇者と共に魔王を倒しに行く事は、名誉な事であった。しかし、困難な旅路になる事は間違いはない。皆が思案する中、真っ先に手を挙げたのはフリントであった。

「俺ぁ立候補するぜぃっ!」

フリントの声に、皆が一斉に振り向いた。そして今までの武功や先ほどの戦いっぷりを見ている兵士達は、何処か納得した表情を見せた。

「フリント君が一緒に行ってくれるならば心強いですね」

エクリプスはそう言いながら、シエロをうかがう。シエロがそれに気づいて頷いた。

「こんなオッサンだけどよぅ。盾くらいにはなれると思うから、宜しく頼むわっ!」

シエロの肩を叩きながらフリントはそう言った。

「こちらこそ若輩者ですが、よろしくお願い致します」

シエロはフリントに深々と頭を下げてそう言った。

「そうですね・・・。シエロ君とフリント君がいれば前衛は問題ないでしょう。後は後衛に回復役の賢者と、遠距離攻撃が使える様な魔導師あたりが仲間に欲しいですね。お二人にあてはありますか?」

エクリプスが右手を顎にあてながら思案している様な仕草で、2人に向かってそう言った。

「悪いが、俺にはあてはないぜ。俺と同じく盾役ならば、いくらでも紹介出来るんだがなぁ」

フリントは申し訳なさそうに頭を撫でながら、シエロに言った。

「フリントさん有難うございます。問題ありませんよ。そうですね・・・魔導師ならば同じ孤児院からの付き合いの幼馴染がいます。・・・しかし、賢者は・・・」

シエロはそう言いながら、困った様子でエクリプスを見た。

「分かりました。では賢者に関してはコチラで選定させて頂きましょう。因みに、その魔導師の候補の名は?」

エクリプスがシエロにたずねる。

「ユーディアライトと言います」

「あぁ、ユディさんですか。彼女でしたら問題ないでしょう。かなりの遣い手ですね」

エクリプスが頷きながらそう言った。

「エクリプス様、ユディをご存知なのですか?」

驚いた様にシエロが言う。

「そうですね。ある程度の実力を持っている者であれば、大体頭に入っておりますよ」

エクリプスは事もなげにそう言った。

「では、数日で賢者候補を皆様にお引き合わせ致しましょう。それでは今日はこれで解散とします」

こうして長かった1日がやっと終わった。

勇者シエロが魔王討伐の旅に出かけるまで、もう後わずかである。

これで勇者サイドのお話は一旦お休みに入ります。

また次週からは魔王サイドのお話です。

しかし、、、シエロが書きづらくて仕方がないです(汗)

主人公の一角なのに、、、_:(´ཀ`」 ∠):

アレクやら、フリントやらは好き勝手に動いてくれるんですけどねー。

まぁ勇者のパーティが増えていくとまた少し変わるのかなーと思いますが(笑)

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