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クローズド・スクリプト 第一部【DEATH】  作者: 鷹尾括
あらすじ+設定など
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登場人物

登場人物一覧を作りました。

基本的には最新話まで読まれた方の確認用なので、ネタバレありです。

また、用語などの解説はありません(今後作る予定)。

今の段階ではストーリー上それほど大きなバレは含まれていないので、未読の方が見てもそれほど問題ないかとは思います。

情報は今後も追加していきます。

【語り部と聞き手】


◯盲目の尼僧


・リバーブルグを取り仕切る組織の営業担当者。

商人から組織への口利きを依頼され、上納金の免除と引き換えに、この物語を聞く契約を結ぶ。


◯商人


・商売を始めようとリバーブルグにやってきた男。

街を支配する組織の援助を受けるべく、仲介者を探して尼僧と出会い、この物語を聞くことになる。


【墓守と処刑人】


◯カイラル=ヴェルニー


 この物語の主人公。廃墟都市リバーブルグに住む少年。ハーウェイ・カルテルの準構成員。復興連盟が管理する共同墓地で墓守をしている。常に持ち歩いている古びたシャベルがトレードマーク。


 病死や野垂れ死に、誰かに殺されるといった『無様な死』を何よりも憎み、理想の死に場所を探してスラムを徘徊する日々を送っている。そのためか死体を異常に恐れ、死体を見ると衝動的に埋めてしまうという悪癖の持ち主。ある時から見るようになった、謎の死体の登場する白昼夢にすべての原因が隠されているらしいのだが、詳しいことは彼にもわからない。


 かつて閉塞世界と戦い敗れた者達の血を引いているが、本人には知らされていなかった。閉塞世界によって、物語の主人公たる【セカイの中心】に選ばれたことで、望まぬ戦いに身を投じることになる。本人の生き方とは裏腹に、あらゆる生命を食らう死のセカイ法を行使する。


 つまらない死に方をしないために体は鍛えており、常人離れした身体能力・格闘能力を誇る。また勘が鋭く、忍び寄る危険を察知する能力に優れている。


◯セリア=カルタオグア


 この物語のヒロイン。閉塞世界を生み出した六人のセカイ使いの一人・マリアナ=アルメイドの直系子孫にあたる。


 アルメイド一族の中でも権威ある家に生まれたが、何故か生まれつきセカイ法が使えないという障害を持っていた。そのため一族の恥晒しとして迫害され、母親共々本籍から追放される憂き目にあい、不名誉職たる処刑人の家系・カルタオグア家に組み込まれることになった。


 一族のすべてを憎み、いつの日か復讐せんという叶わぬ夢を見ている。成人も認められないはずだったが、彼女を溺愛する宗家の嫡子シャルルの働きかけにより、不本意ながら成人の儀に参列することになる。そしてマリアナの策略により、成人の儀の最中に発生した障壁崩壊に飲み込まれ、流れ着いた先でカイラルと出会う。命を救ってくれたカイラルに王の器を見出し、自らの主となってくれるよう懇願する。


 自分の運命を呪ってはいるものの、母親の教えもあってか役目には忠実であり、あらゆる処刑と拷問の技を修めている。身体能力も高く、純粋な武術の腕で彼女の右に出る者は、一族全体でも限られている。母親の形見であり、最も大切な得物である裁きの剣は、閉塞力そのものを切り裂くセカイ使いの天敵である。


【主人公周辺の人物】


◯キエル=ヴェルニー


 カイラルの実母。


 ハーウェイ・カルテルの幹部にして、復興連盟の理事を務める。元は隣国クラックスの少女ゲリラ。かつての戦争時に軍医としてクラックス入りしていたダウルと出会い、紆余曲折を経て養子として引き取られた。


 私兵達を率いて日夜リバーブルグの治安維持を行っている女傑。息子であるカイラルにも厳しく接するが、内心では彼のことを常に気にかけている。


◯ダウル=フォルスター


 キエルの養父。カイラルにとっては血の繋がらない祖父。元軍医で、かつての隣国クラックスとの戦争では最前線にいた。現在は退役し、リバーブルグの一角に診療所を構えている。ぶっきらぼうだが医者としての腕は確かで、市井の人々の信頼は厚い。


 キエルと同様、閉塞世界に仇なす血筋だが、セカイ使いとしての力はほとんど消えている。世界と戦い続ける宿命に疑問を抱き、一族から距離を置いたはずだったが……。


◯ロゼッタ=シーン


 カイラルの幼馴染にしてキエルの妹分。リバーブルグの復興関係者を相手にする娼婦。夜の女達だけで構成されたバンド『ナイトレイド』のリーダー。ギターとボーカル担当。


 明朗快活な跳ねっ返り娘で、何かとわがままを言ってはカイラルを困らせている。周囲からはカイラルの恋人と認識されているが、実際には単なる男女の仲を超えた関係であり、他人が決して踏み込めない領域をカイラルと共有している。


○ロッカ=ペリット


 復興連盟の前線基地『教会』の責任者。共同墓地の管理人も務める。カイラルにとっては上司であり、監督者であり、よき友人でもある。


 行き倒れていたところをカイラルに埋められそうになり、キエルに拾われた過去を持つ。それ以前の記憶が一切なく、素性は謎に包まれている。キエルに心服し、彼女のためであれば殺人も辞さない。


◯エスハ=シューレ


 盲目の尼僧。北方の国・禄峰の出身。


 純粋に金のために働くセカイ使いで、裏社会では名の知れた人物。饒舌にして毒舌、口先三寸手八丁で他人を操る怪僧。多忙なキエルの代役として雇われ、カイラルとともに行動することになる。


 障害者達の憩いの場となっている店『片翼の鳥』の経営者であり、彼らのまとめ役でもある。仲間意識が強く、同胞を侮辱する者に対しては容赦がない。それどころか、健常者を『ただの有象無象』と自分達より下に見ているところがある。


 語り部である盲目の尼僧とまったく同じ特徴を持つが、今のところ関係は不明。


○死神


 カイラルの精神世界の住人。大鎌を携え、黒い炎の体にぼろ布をまとっている。


 白昼夢に登場する謎の死体と同一人物らしいが、正体はやはり不明。死神の姿は借り物であり、カイラルが閉塞世界から力を与えられた際、それと混ざり合うことによって個性と自我を獲得した。


 自分の正体を突き止めることを一つの命題としてカイラルに与え、彼の物語を見守る。


【復興連盟関係者】


◯カダル=ハーウェイ


 復興連盟会長、およびハーウェイ・カルテル総代表。都市同盟のアウトローの頂点に立つ男。


 閉塞世界に仇名す血筋であり、作中のセカイにおける反閉塞勢力の中心人物。閉塞世界の力を封じるため、崩壊したリバーブルグの復興を推し進めている。


◯クインシー=ミンツァー


 民間軍事会社ミンツァー社の社長。復興連盟の理事長も務める。


 ヴェルニー、ハーウェイと同様、閉塞世界に仇名す血統。再び発生した障壁崩壊に乗じて、セカイの外へと進出し、閉塞世界を破壊しようと目論む。閉塞世界に対する考え方の違いから、カダル一派と対立している。


 キエルとは昔馴染みの腐れ縁で、過去に色々あったらしい。


◯シャロン=エルロイ


 ミンツァーの秘書。


 何があっても表情を変えず、声の抑揚すら希少な、感情が死んだ女性。閉塞世界の仕組みやアルメイド一族の内部事情にも精通する、謎の多い人物。ミンツァーの計画も実質的にはこの女が仕切っている。


 カイラルと同質の死の力を使い、渦巻く黒髪の如き『死の風』を操る。


◯ザトゥマ=ズー


 ミンツァーの護衛。


 かつてリバーブルグを震撼させたシリアルキラーと同じ名前を持つ男。ザトゥマ自身は『本人』だと主張しているが、真偽のほどは定かではない。しかし、人を人とも思わず、殺戮に興じるその姿はまさしく殺人鬼である。


 カイラルに殺戮者の素質を見出し、自分と同じ側に引きずり込もうとする。


◯ナクト=コースト


 ミンツァーの護衛。


 外見年齢はカイラルよりも若く見える小男。エスハとは古い友人で、世間的にはシャロンの養子ということになっている。常に寝ぼけ眼で考えが読めず、行動も非常にマイペースである。


 人の頭ほどもある蜘蛛を生み出して使役する他、自身も蜘蛛糸を武器として使う。その性質上、直接戦闘よりは諜報活動や破壊工作、暗殺などを得意としている。


◯バルク=アルヴァレズ


 復興連盟の加盟組織『リットリア厭世会』の会長。


ミンツァーの存在を疎ましく思い、独断で刺客を差し向けるも失敗。逆に事務所を急襲され、ミンツァーの派閥への協力を持ちかけられる。


【アルメイドの血族】


◯シャルル=アルメイド


 アルメイド宗家の嫡子。アルメイド一族には本来現れるはずのない、空間を操るセカイ使い。

 

 セリアを溺愛し、彼女の『本籍』への復帰と名誉回復のために奔走する。政治手腕自体は優れているが、セリアのことを何よりも優先し専横を極めたために、もともとあった一族内の政治的対立を深めてしまった。


◯ユニ=ティウム


 四大分家の一つ・火のティウム家の嫡子。赤髪の小女。セリアの従姉妹にあたる。


 セリアを一族の面汚しとして見下し、激しく憎悪している。シャルルに惚れているが、当のシャルルはセリアに首ったけであり、そのこともセリアを憎む要因になっている。セリアに対する感情を除けば、基本的には実直で礼儀正しい人物。


 ちなみにモブを除く登場人物中、一番身長が低い。


◯ルネ=ティーオ


 四大分家の一つ・水のティーオ家の嫡子。青髪の細男。


 気が弱く、シャルルやセリアに振り回されてばかりいるが、一族内部の力関係を冷静に見極め、旗色のよい方につこうとするしたたかさも持っている。セリアとの付き合いも打算でやっていると認める一方、友人としてセリアに忠告することも。


◯ハイリ=ラナ


 四大分家の一つ・土のラナ家の当主の娘。色黒茶髪の大女。


 戦士としての実力は折り紙付きで、成人した後はセカイの外へ旅立つことが決まっていた。大らかな性格で、セリアとも別け隔てなく付き合おうとする数少ない人物。セリアに頼まれて武術などを仕込んでいる。


◯エルノー=アルメイド


 アルメイド宗家の現宗主で、一族の表向きの指導者。シャルルの実父。


 年齢はそれほど高くないはずだが非常に老けこんでおり、車椅子を必要とするほど体が弱っている。精神の衰えも深刻で、政務のほとんどを息子に丸投げし、屋敷に引きこもって本ばかり読んでいる有様。十年前に起こった『何か』によって、あらゆる希望を失ったらしい。セリアの境遇を申し訳なく思っている。


【コロキアム】


◯『教授』


 コロキアムの指導者にしてすべての元凶。現在行方不明。


 他者の魂(存在情報)に介入する『魂の旗』を武器とする。また、様々な能力を持つ天使を生み出し、使役することができる。


○マリアナ=アルメイド


 金髪碧眼の女性。元素のセカイ使い。


 アルメイド一族の始祖。一族内では神子と呼ばれ絶対の尊敬を集める。自分の不手際の穴埋めをするため、セリアを異セカイへ放り出し、この物語が始まる原因を作った。


 一見頼りなげだが、極めて打算的な性格で、自分のために他者を使い捨てることに躊躇いがない。「俺は嫌な思いしてないから」を地で行く女。


○ディオン=アドム


 白髪に浅黒い肌の屈強な男。空のセカイ使い。


 傍若無人にして傲岸不遜、自らを人類の頂点と称してはばからない。種々雑多ながらも強力なセカイ使い達を率い、来たるべき千年祭に向けて力を蓄えている。


 マリアナとはかつて男女の関係だった。


○詠子


 長い黒髪に死人のような青白い肌を持つ女。死のセカイ使い。某国の皇帝の縁者で姓がない。


 閉塞世界の監察を担当し、他のメンバーの不正に目を光らせている。気が強く生真面目な性分のためか、マリアナとは閉塞前から仲が悪い。


○オズワルド=キュリオ


 赤いくせ毛の男。時のセカイ使い。時間軸からの落伍者。


 コロキアムの議長で、閉塞世界の管理責任者。個性派ぞろいのメンバーに囲まれ、何かと気苦労が絶えない。


○フォルス=ベルナー


 長身痩躯の黒人。力のセカイ使い。


 寡黙だが一度口を開くとよくしゃべり、事実を整然と並べるのを好む。メンバーの中では特に『教授』を信奉していた。


【その他】


◯グレース=アグラーベン


 ナイトレイドの一員の娼婦。ピアノ担当。


 リバーブルグでも有名な富豪の家に生まれるが、街の崩壊によってすべてを失った。穏やかで楽天的な性格のためか、体を売るはめになったことも自然に受け入れている様子。


 しかし金持ちだった頃の感覚が抜けていないのか、生活は割と派手。客を取っているアパートの一室(いわゆるヤリ部屋)も原型がわからないレベルでリフォームされている。


 バンドの他のメンバーより一回り年長のため、ザトゥマからはババア呼ばわりされている。


◯ミーネ=カニングス


 ナイトレイドの一員の娼婦。ドラム担当。


 崩壊前からリバーブルグのスラムに一家で住んでおり、カイラルやロゼッタとはその頃から面識があった。五人きょうだいの長子で、十年前の災害で両親を失い、今は彼女が家族を養っている。貧乏暮しが長いせいか金に細かい。


 小柄かつ幼児体型。ユニに次いで身長が低い。


◯レイチェル=ハックナー


 ナイトレイドの一員の娼婦。ベース担当。


 厳格な公務員の一家に生まれる。十年前の災害で頭を負傷し、集中力を欠いたり感情が処理できないなどの後遺症が残った。それを疎んじた両親によってリバーブルグに置き去りにされ、現在に至る。投薬治療と感情を抑える訓練のせいか、常にややダウナー気味。


『片翼の鳥』に出入りし、エスハとも交流がある。

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