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GGTZERO  作者: kj
9/11

神秘的な場所4選 ①マチ゛ュピチュヌ! すごいよえふごうああ

しばらく歩くと、通路の奥に赤い光が見えた。


ナマコ「……あれ、見覚えあるな」

リア「……エレベーターだ」


錆びた鉄の扉。

チカチカと点滅する赤ランプ。


暇人「……3層行きか?」


ナマコ「多分な」


リアは近づき、床に転がる死体を見つめる。


リア「これは… ちくさん?」


一瞬、沈黙。


ナマコ「乙武さんみたいになってる…」


暇人「見てて気持ちのええもんとちゃうな、」


リアは静かに考える。


リア「ジャイアン達を待つか」


ナマコ「代償…」


リア「人数が多いほど分散する可能性がある」

ナマコ「三人で引くより、六人で引いた方がマシってことか」


暇人「……ジャイアンら生きてるんか?」


リア「知らん。でも、待つ」


エレベーターの赤いランプが、不気味に明滅する。


《待機中》


ナマコは壁に背を預け、息を整える。


ナマコ「……ドラセナはどうなったんだろうな」


リアは答えない。


暇人は静かに座り込む。


暇人「この有様やと先に3層で待っとるんとちゃう?」


静かな第2層。


遠くで、何かが崩れる音が響いた。


暇人はゆっくりと顔を上げる。


暇人「くそデブ達が来たんとちゃうんか?」


三人が身構えた瞬間、


通路の奥から——


ズ ズ ズ ズ……


何かが“擦れながら”近づいてくる音。

ナマコ「さっきより振動すごくね?」


リア「やばいなこれ」


曲がり角の影が、ゆっくりと膨らむ。

壁に影が映る。


その影は、人の形をしていなかった。


暇人「……は?」


角を曲がって現れたのは、


かぜねこややきぷりんとは比べ物にならない巨体。


天井に頭が擦れ、

腹が左右の壁にめり込み、

歩くたびに床が沈む。


入江「オデ……ハラヘッタ……」


ナマコ「……なんだよ、あれ」


リア「デカすぎ」


入江の脂肪が波打つ。

呼吸するたびに肉が震える。


入江「オデ……クウ……」


暇人「……いや、無理やろ」


ナマコは構える。


ナマコ「やるしかねぇ」


全力で突進。

攻撃を叩き込む。


――ベコッ。


次の瞬間、


ナマコの体が弾き飛ばされる。


ナマコ「がっ……!」


壁に叩きつけられる。


暇人「脂肪で……全部跳ね返しとる……!」


入江「オデ……イタクナイ……」


ナマコ「効いてねぇ……」


リアは冷静に判断する。


リア「戦闘は不可能だ。逃げるぞ」


暇人「どこに!?」


入江が一歩踏み出す。


床が割れる。


入江「オデ……クウ……」


ナマコ「……エレベーター!」


リア「いや、こっちだ!」


入江の巨大な腕が振り下ろされる。


ドゴォッ!!


床が砕け、破片が飛び散る。


暇人「うわあああ!!」


ナマコ「走れ!!」


三人は全力で駆け出す。

背後で、肉の塊が通路を塞ぎながら迫る。


通路が揺れる。


暇人「聞いてへんぞこんなん!!」


入江が口を大きく開く。

唾液が床に落ち、ジュッと音を立てる。


入江「……クウ」


ナマコは振り返る。

その距離、もう十数メートル。

逃げ切れる保証はない。


リア「分散するな!固まれ!」


暇人「こんなん、どうしろっちゅうねん!」


入江の巨体が、再び突進体勢に入る。


第2層の空気が震えた——


三人は全力で通路を駆ける。

背後では、


ズンッ……ズンッ……ズンッ……


入江の足音だけで空気が震える。


入江「オデ……クウ……」


暇人「距離縮んどる!!縮んどるって!!」


リア「右に曲がれ!」


三人が角を曲がった瞬間——


細い脇道の奥から、別の足音。


ジャイアン「なんか揺れてね…?」

いっと「うるせぇ 静かにしろ!」

ゼニガメ「優しく押して!!」


ナマコ「……は?」


角の向こうから飛び出してきたのは、

ジャイアン、いっと、ゼニガメ。


ジャイアン「え、ナマコ!?」


いっと「なんで走ってんの?」


その瞬間、


リア達の背後の通路が“影で埋まる”。

入江が角を曲がった。

壁が削れる。


ゼニガメ「……でか……」


ジャイアン「は?」


入江「……オデ……ハラヘッタ……」


いっと「なにあれ」


暇人「入江や、」


ジャイアン「はああああ!?」


入江が一歩踏み出す。

床が沈む。


リア「全員、散るな!!固まれ!!」

ゼニガメ「エレベーターは見つけたの?!」

ナマコ「見つけたけど入江のせいで行けねぇ、」


入江が腕を振り上げる。


ドゴォォン!!


天井が崩れ、瓦礫が降る。


ジャイアン「無理無理無理無理!!」

いっと「うるせぇ走れ!!」


ゼニガメの車椅子を押しながら、

いっとが方向を変える。


六人が一斉に走る。

背後から、


ズ ズ ズ……


肉の波が迫る。


入江「オデ……ハシルノ……キライ……」


ジャイアン「こいつ速くね!?」

リア「巨体のくせに足速ぇ!!」

ゼニガメ「すっごい揺れてるって!!」


角を滑り込むように抜ける。


その瞬間、


入江の巨体が壁に激突。


ドゴォォン!!


通路がひしゃげる。


暇人「道塞がれた!?」


リア「いや、まだ抜けられる!」


だが次の瞬間、


天井スピーカーが鳴る。


《第2層 ボス戦闘状態確認》

《エレベーター封鎖》


赤いランプが一斉に消える。


ナマコ「……は?」


ゼニガメ「封鎖って……」


入江の影が、再び角の向こうから現れる。


入江「オデ……クウ……」


六人、完全包囲寸前。


リアが低く言う。


リア「……誰かが囮になるしかない」


静寂。


入江が、ゆっくりと六人を見下ろす。


入江「オデ……ゼンブ……クウ……」


ナマコ「クソ……逃げ道がねぇ……」

リア「……誰かが囮になるしかない」


沈黙。


そのとき。

ゼニガメが、車椅子のブレーキを静かにかけた。


カチッ。


いっと「……何してんだよ」


ゼニガメ「……俺が行く」


ゼニガメは、ゆっくり笑う。


ゼニガメ「どうせさ、俺ずっと足手まとい扱いだったろ」


いっと「行くならさっさといけ、」


ゼニガメは入江を見上げる。


入江「……?」


リアの目がわずかに細まる。

リア「……癌」


ゼニガメ「癌の増殖は、止まらない」


ゼニガメは車椅子を前に進める。


入江が口を開く。

唾液が垂れる。


入江「オデ……クウ……」


ゼニガメは、自分から突っ込んだ。

入江の巨大な口に、飲み込まれる。


ジャイアン「ゼニガメェェェw!!!」


噛み砕く音。

肉が潰れる音。


沈黙。


入江は満足そうに腹をさする。


入江「……オイシイ……」


次の瞬間。

入江の腹が、わずかに膨らむ。


リア「……来るぞ」


ナマコ「……!」


入江の体内で、

“異常な増殖”が始まる。


入江「……アレ?」


腹がさらに膨張する。

脂肪の内側から、何かが蠢く。


入江「オデ……ポンポンイタイ……」


皮膚の下で、ボコボコと腫瘍が膨れ上がる。


暇人「……中から食っとる……」


入江「オデ……オデ……」


肉が裂ける。


裂け目から、黒ずんだ腫瘍が突き出す。


入江「オデェェェェ!!」

――――ボゴン。


巨体が、内側から破裂した。

肉片と血が通路に飛び散る。


煙の向こうで、入江の巨体が崩れ落ちる。

動かない。


ナマコ「……ゼニガメ……」


いっとは、その場に立ち尽くす。

いっと「……あいつ……」


ジャイアンの声が震える。


ジャイアン「役に立てて良かったなゼニガメ……」


天井スピーカーが鳴る。


《第2層ボス 撃破確認》

《エレベーター封鎖 解除》


赤いランプが再び点灯する。

だが、ゼニガメはもういない。

リアはゆっくり振り返る。


リア「……行くぞ」


六人だった。

今は、五人。


血の匂いの中、

彼らは再びエレベーターへ向かう


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