表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

雪封(ゆきじるし)の留守電

作者:平松豊政
冬の札幌。伯父の遺品から古い留守番電話機を持ち帰った大吾の部屋に、知らない男の声で警告めいた留守電が入る──「二分後に鍵が鳴る、開けるな」「鏡の裏に耳を当てろ」「黒い線を二度だけ切れ」。指示どおりに動くほど部屋の“音”は増え、やがて録画も接続もないはずの機械が、大吾の生活の先回りをし始める。伯父の作業日誌に残された「南沢旧隧道」の崩落事故、行方不明者、換気坑の空洞……点が線になった大吾は、禁じられた場所へ足を踏み入れ、そこで“未来の自分の声”に出会う。輪のように繰り返される留守電の助言、「開けるな」「行くな」「帰るな」「おかえり」。逃げ帰った大吾は録音の輪を断ち切ろうと機械を封じるが、声は形を変えて隣室へ、街へと滲み出す。最後に残るのは、雪の下で途切れない“ピピッ”という小さな合図──そして、どこかの玄関で回る鍵の音。
南沢旧隧道の
2025/09/07 09:13
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ