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三話 お願い事が叶うのはなぜ?

 ドングリ池では、コマドリのコンサートが開催されています。

 美しい歌声と共に奏でられるのは、森の楽団による演奏です。

 動物たちは時間も忘れて聞き入っています。歌っているコマドリも、みんなに聞いてもらえて楽しそうです。


 森の演奏が終わると同時に、コマドリの歌も終わりました。

 歌が終わったあとの、静かで心温まる時間が広がります。幸せなひと時でした。


「ご清聴、ありがとうございました」


 コマドリが挨拶をしました。

 動物たちは思い思いの表現でコマドリを称えます。


「コマドリさん、とても上手でしたよ! 最高です!」


 ヘビは興奮して、ピョンピョン飛び跳ねながらコマドリを褒めました。


「綺麗な歌でしたね。歌も演奏も見事です」


 クマは余韻に浸るように目を閉じています。


「しまった! 歌の途中でいたずらするのを忘れちゃった!」


 リスは得意のいたずらも忘れてしまったようです。


「……ふん、まあまあだな」


 アライグマはぶっきらぼうでしたが、それでも満足気です。


「素晴らしい歌をありがとうございました」


 キツネは笑顔で拍手しています。

 みんなに褒められて、コマドリも歌ってよかったと思いました。

 しかし、歌いすぎて少し疲れています。のどが渇きました。

 すると、キツネがドングリ池にドングリを投げ込みます。


「コマドリさんのために、さっぱりしたジュースがほしいです。お願いします」


 お人好しのキツネはとても優しいのです。コマドリのために、ジュースがほしいとお願い事をしました。

 キツネのお願い事は聞き届けられます。透明な氷のコップに入れられたジュースが現れました。


「ありがとうございます」


 コマドリはキツネにお礼を言って、よく冷えたジュースを飲みます。色々な果物の味がする、まるで虹のようなジュースでした。

 これで、みんながドングリ池にお願い事をしました。


 ヘビはおいしい果物をたくさん。

 クマは黄金(こがね)色のハチミツ。

 リスはフカフカであったかいベッド。

 アライグマは暴れられる人形。

 コマドリは森の演奏。

 キツネはさっぱりしたジュース。


 動物たちのお願い事は全部叶ったのです。

 お願い事が叶うドングリ池は、本当にすごいです。逆さ虹の森の動物たちにとっては、なくてはならないものです。

 いつもお願い事を叶えてもらっていますが、不意に疑問に思いました。


「ドングリ池にお願い事をすると叶うのはなんで?」


 疑問を口に出したのはヘビです。

 それは、誰にも答えられません。考えたことがないからです。

 ドングリ池にドングリを投げ込んでお願い事をすると、叶えてもらえます。当たり前のように思っていました。

 でも、当たり前のはずがありません。とても不思議なことです。

 お願い事を叶えてくれるドングリ池には、どのような秘密があるのでしょう。


「ドングリ池の秘密が知りたくなってきました。みんなは気になりませんか?」


 ヘビが質問すれば、みんなは気になると答えました。


「もしも、ドングリ池がなくなっちゃったら困りますよね。ハチミツをもらえなくなっちゃいます。そうしたら、ハチの巣からハチミツを取らなきゃいけなくて……うぅ、怖いです」

「演奏がないと、歌を歌う楽しさも半分になっちゃいます」

「いたずらしてドングリを取っても意味がなくなる!」

「暴れにくくなるな」

「みんなが困るのはよくないですよね」


 クマ、コマドリ、リス、アライグマ、キツネは口々に言いました。

 ドングリ池があるのは当たり前です。ドングリを投げ込めばお願い事を叶えてもらえるのも当たり前です。

 なくなってしまうと、みんなが困ってしまいます。

 ドングリ池の秘密を知りたいという好奇心と、なくなってしまうと困るという気持ちがあり、動物たちは決めました。


「ドングリ池の秘密を解き明かしてみませんか?」


 ヘビの提案に、みんなが賛成しました。

 ドングリ池の秘密はなんでしょうか。

 逆さ虹の森の動物たちは、力を合わせて解き明かそうとします。

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