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僕は今日、あの日の君を探しに来るだろう。  作者: 岩尾浩
第1章-日々-
3/4

部活と、くしゃみと、恋愛と。

すみませんだいぶ短いかもです……


「おい!起きろ!」


あれ、あたしこんなアラームにしたっけ?そう言えば、この声どこかで聞いたことがあるような……。ん!?

視界が一気に明るくなった。


「うぉう!?まぶしー」


お母さんが起こしてくれた…


「えぇ――――――――――――――!!」


そこに仁王立ちしていたのは、お母さんではなく、繫だった。


「え?うそ?なに?え!?なんで繫がここにッ!?」


「お前が遅刻しまくってるからだろ!ったく、お前ってやつは……」


えー……まじかー……。改めて自分を見ると、パジャマを着ていて、寝癖がひどかった。


「いや―――!!ちょっと待って!一回部屋から出て―――!!!」


「は!?起こしてもらっといてその口かよ!?」


「いーいーかーらー!!!ホンットに出てって―――!!」


私は無理やり繫を追い出した。動悸が治まらない。心臓の音が聞こえてきた。

私は慌ててパジャマを脱ぎ捨て、制服に着替えた。


ドアを開けると、繫が仁王立ちしていた。


「おー、やっぱ着替えると高校生っぽいんだな。パジャマだとガキっぽくて可愛かったのに」


「はぃー!?私高校生なんですけど!?」


ん?ちょっと待て、今の言葉かなり爆弾発言だった気が……。


「え?繫、今なんて言った?」


「同じことは二度も言いませーん!」


「えー、ちょっとちょっと、今のめっちゃ気になるんだけど!?」


「あ、遅刻するぞ!早く用意しろよ」


え!?慌てて時計を確認する。【午前7:48】、HRは8時に始まるから……


「って!?ほんとに時間ないじゃん!?」


「だから言ったろ!早く用意しろ!!」


「うぅ〜…はい……」



『キーンコーンカーンコーン』


「遅刻じゃーん!?」


結局、用意に10分かかり遅刻になった。のはいつも通りなのだが……


「お前ってやつはだなぁ!!」


後ろから追いかけてきた繫が叫ぶ。


「ごめんって!ほんとにごめんって!」


その後、教室に入るや否や私達は友達に問いただされる結果になった……。


「「あ―――!!なんで朝から!!」」


見事にハモった。



ザパァン!


水が体を激しく打ち付ける。

手で水をかき、前へ前へと進んでゆく。


「ぷはぁ!」


50メートルプールの端まできた時、さすがに息がきれた。


「んー…まだまだだなー」


と言ったのは水泳部顧問の吉崎だ。俺は水泳部に所属しているが、あまり結果は出せずにいる。


「よっしー、最後の大会までには間に合うの?」


息をきらしながら答える。この人(よしざき)は結構フレンドリーな人で、みんなにタメ口で話されていて、よっしーと呼ばれている。


「俺だって…」


プールの窓から見えた弓道場に向かって言った。あいつみたいに、とは、ここでは言えなかった。


「べくしっ!!」


「美優風邪ひいた?」


「んー、分かんない…。誰か私の噂してんのか!?」


「あー、水野とか?」


「ちょっとやめてよー!練習中なんだから!」


「はいはい、このリア充め!」


「まだリア充じゃない!!!」


「まだ?」


ニヤニヤしながら、私の大親友の西村千里にしむらちさとが言った。


「ち…ちがッ!!」


「でも、繫って誰が好きなんだろ」


「さあね、私人の恋愛に口出さないタチなので」


「あーわかったわかったこの合理主義者め」



「べくしゅん!!」


「おいおい繫、風邪でも引いてんのか?」


「そんなはず、ない……」


家に帰って熱をはかったが、平熱だった。

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