ニーニャの話 2
ごめんね……ニーニャ、ごめんね。恨むなら作者を恨むんだよ。
島にいたら不満だらけ。
外を歩くときはゴーグルが外せない。ピンタはこれがいけないっていつも言ってた。
だけど、これがないと目が馬鹿になる。いつだったか目が痛くなって、ドクターの元に行ったら後悔した。だから、あたしはゴーグルが外せない。
ゴーグルの外からひょっと、腕が伸びてきて、あたしをゴミ山の影に押し込む。
詳しくは説明しない。
あたしはレイプされた。
股から広がる痛みと体液がそれだ。
ママに相談したら「諦めなさい。減るものじゃないし。生きててよかったじゃない」と諭された。
あたしのプライドが減った!
友達に言ったら「何よ。初めてだったの?」と驚かれた。
うるさいピンタはちんこが役立たずなのだ!
あたしはやられっぱなしであることが気に食わない。
どうしたものか。
ぐるぐる回る。あたしを乱暴に扱って思い切り気持ちよくなりやがったあいつをどうにかしてやりたい。
だけど、難しい。難しい! 女であることを呪いたい!
やられるような奴が悪い。ヘマなんだ! と言われた。
だけど、そいつは目が見えない「目無し」と呼ばれる男で、あたしを抱きながらずっとマリア姉さんの名前を呼ぶんだ。
あたしも悲しいのはわかる。だって、マリア姉さんってすごい優しい人だから。あたしも優しい人になれるのか? なんてことも考えた。だけど、そもそもあたしは初めてだったんだ!
あたしがちょっと優しかったのがいけないの?
あたしがマリア姉さんの外套をはおるのがいけないの?
マリア姉さんの香りを振りまくあたしが悪いの?
あたしがマリア姉さんと同じ石鹸を使うのがいけないの?
抵抗しようとしたら、あいつは力を入れてきたんだ。じゃあ、もう逃げられないじゃん。力を抜いたらあいつは「ごめんね! ごめんね!」って言いながら腰を振ってた。
くそだらけだ。泣きながら腰振んなよ。
ピルを買わないといけない。
ピンタの家のシャワーを借りないと。
力は手元に持ってなかった。家のベッドの下に隠していた。悔しかった。
辛いシーンでした。