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ナルシスト
僕は上野祐誠名門と呼ばれる大学を卒業し、大手の会社に就職し、若くして課長の座にまでのぼりつめた。自分で言うのもなんだが、エリートだ。
そしてなにより、イケメンだ。
長いまつ毛に、ぱっちりとした目、何度も言うがイケメンだ。
「みてナルシスト王子よ」
「本当だ。顔はいいのに、ナルシストじゃなければね〜。」
はてナルシスト王子とは誰のことだろう?周りに男の人は…いないな。
もしかして僕の事?いやいやあの娘も面白い冗談を言うな。僕は本当にかっこいいんだから。
しかし、驚くことに今まで彼女がいたことがない。こんなにかっこいいのにどうしてだろう?
どこかにいい子、いないかなぁ〜。