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world of Alice

作者: 嘩月

雨も降らない日々。

叫んだ愛は溶けて、流れていく。

湿って出来た道を無意識に踏みつけた。

音も感じれないまま。



夜に満ちた月の光、踊るは偽物の円舞曲。

狂い損ねた瞳に映るのは、振り向く誰彼の心臓。



宵に消えた星の光、願うなら場所を変えよう。

薄く冷たい、独つの空へ。



Aliceの瞳。

くるり……。



慈雨とは粋ね。

溶けた愛の、遅れた調。

闇に波紋を呼ぶよ。

漣に見え隠れする感情。



Aliceの瞳。

きらり。

美しく染まれ。



夜と踊る月と星、囁き声に耳を澄ます。

病んでは跳ねた鼓動の音に、乱れだす誰彼の心音。



余韻に浸る時は終わり。

愛した涙は笑顔に変えよう。

薄く冷たい、独つの空は、暮れていく。



Aliceの心で、瞳で魅たい。

この世界の、愛情と言われるものを……。



夜に満ちた月の光、踊るは偽物の円舞曲。

狂い損ねた瞳に映るのは、振り向く誰彼の心。



あぁ、誰彼の心。



Alice、誰彼の心。



夢か現か解らない、誰彼の心を愛して、Alice。



Alice......

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