九話 敵よ来い!
「敵いなくね?」
「そうだね。」
リオスとキョウヤでそんな会話が交わされていた。
「なあ、盗賊とかいないの?」
「其の体は王国が徹底的に管理しているのでないと思われます。」
とウリエル。
「だから、ラスボス俺だって。」
とギド。
「黙れ。リオス様を煩わせるな。」
取り付く島もなくウリエルに一蹴された。
「お前も軍に入らないか?」
青年がそう言った。
なんだこの頭のおかしい奴は・・・三人は同時にそう思った。だが、ギドは例外で「こういうのを楽しみにしてたんだよ。」と思った。
「傭兵として雇おう。」
その言葉で四人は青年の目の前から立ち去った。
「待て待て、ダメダメ呪うぞ。」
そういう青年の言葉は四人の耳に届かなかった。彼の口から騎士という甘美な言葉ではなく傭兵といういかにも不潔そうな言葉が出た時点で見切りをつけていた。
「お前の誰なんだ?」
とリオス。
「俺の名前はトワ・ベルフェ。ハラルド王国騎士団団長及びハラルド王国監獄所長後、七つの大罪の一人。」
「「「???」」」
「七つの大罪?」
キョウヤが聞く。
「ああ。これでも怠惰の悪魔だ。」
胸を逸らして自信満々にトワが言う。
「言っていいの?」
とリオス。
「どっちゃでも。」
「おかしいな。」
ウリエルが言った。
「てか、お前パン事件で俺ら牢獄にINした張本人じゃねえか!」
今まで黙っていたギドが怒りの声を上げた。
「ああ。あの陳腐な事件か。」
トワが言った。
「能力は?」
とリオス。
「俺の能力はレジェンド能力「塵無職」俺が視認して触れたことのある人物は生きることにも何もかも無気力になってヒキニートになり六時間後に死ぬ。」
タイムミリット速!
「ほかに、レジェンド能力「野比伸微太」俺に何かを当てられた人物は0.93秒で半日寝る。他の作用で俺に何かを当てられた人物は半年間何も成長がない。魔力にしても身長にしても外見にしても恋愛関係もなにも進展がない。」
妙な嫌がらせみたいでクッソ強い能力。
「いいじゃないか。入ろう。」
早速契を交わしたリオス。トワは握手を求めたがリオスは拒否った。
「まあ、そうなるよな。」
トワは苦笑いした。
「さて、明日から騎士団に入ってもらう。まず、皆さんが泊まる部屋。個室で風呂は大浴場。日に日に向きが入れ替わるパターンだ。部屋にはベッド、机、椅子、ランプ、クローゼットのみ。水回りは全部共同で飯は一日三食騎士団で支給。内容は庶民のやつより少し豪華。次に衣服。衣服は騎士団支給。それ以外だったら首チョンパ。階級として一番上が「騎士団長」で一人。「副団長」で二人。「師団長」で三人そっからは各団で十五人。あと、副団長から情報武官があわせて三人。合計、三十四人。質問は?」
トワが問う。
「はい。」
ウリエルが手を上げた。
「それぞれどこの団?」
「あ~それね。俺は騎士団長として、この好青年二人はルグ師団長の元で、君ら二人は情報武官。副団長はラースだ。」
「OK。」
とキョウヤ。
「おす。」
「というか、仮面付けたりしてもいい?」
とリオス。するとにっこにこのトワが般若の様に顔をゆがませた。
「は?いきってんじゃねーよカス。中二病。そんなん許されると思うか?死ね。」
ここにも低能の極みが。
「は?お前の方が死ね。無礼な。その醜い顔を見せるな。穢れる。消えろ。」
リオスが口を開くよりも早くウリエルが言った。
「カス!ゴミ!消えろ!死ね!」
全く無関係のギドがいう。
「は?お前なんだ?ケンカ売ってんのか?」
皆の怒りの矛先がギドに向く。
「あ、やめて。ねえキョウヤ君助けて。うわ!UWA!ウワー!」




