十五話 医者はつらいよ
強盗騒動や竜顕現事件が終わったころ。
「あ~スマホほしいよ。電子カルテ恋しいよ。」
レンは机にうつぶせながらそう言った。周りを見回すと本棚に置かれている羊皮紙カルテが目に入る。
「あ~手書き嫌だな~」
そのとき、レンの脳内に機械音声が流れた。
「ヒトリゴトブツブツイウトカアタマオカシインジャナイノ。ビョウインイッテキナ。ア、ソウダ。ココビョウインダッタネww。」
「あああああああああああ!死ね!死ね!あああああああああああ!黙れ!黙れぇアレクサ!!」
「ヒトリゴトブツブツイウトカアタマオカシインジャナイノ。アト、
ワタシハアレクサデハアリマセン。バンゴウヲオタシカメノウエ、モウイチドオデンワヲオカケクダサイ。ツーツーツー。」
レンは自分の右腕に注射をした。
「・・・」
「ジギャクコウイスルトカアタマオカシインジャナイノ。クレイジーヘッドボーイ。」
「・・・(-"-)・・・」
(注*これはレンの脳内です。故に麻酔しても流れます。)
この機械音声は、レンの能力「医療従事者」の効果である。
エキゾチック能力「医療従事者」(究極能力「馬鹿之神」)
軽傷から中傷までの傷を治癒する、「中位回復」また、ポーションを自在に生成できる「特効薬」ある程度の薬を自動生成する「薬剤師」人工医療知能(AI)医療のガイド。しかし、本人の性格に大きく反映される。そしてその知能も個人差がある。「変動知能」ほかに、体の一部をメスにする「切裂医者」ETC・・・
という能力である。そして、「変動知能」が一番の曲者である。俺のIQが低いのかといわんばかりにムカつく人工知能。そして、制御できない、自我が芽生えている。「大賢者」が「智慧之王」に進化。「神智核シエル」が「大賢者」に退化。「大賢者」が「偽賢者」に退化。「偽賢者」が「馬鹿」に退化。「馬鹿」が「馬鹿之王」に進化。「馬鹿之王」が「馬鹿之神」に進化。といった具合である。最初は「大賢者」だったのにいつしか「馬鹿之神」に。小学校で頭がよかった子が中学校になると急に成績が落ちるみたいなやつである。
話を戻そう。そろそろ麻酔の効果が切れるころである。レンは目覚めばっちり目を覚ました。
「あ~も~やばい。ストレスで禿げそう。」
「ハゲルトイイデスネ。」
「お前な、まじで中年になるとそれ冗談にしてられなくなるぞ。悲しんじまうんだ。都下禿頭会の会長みたいになるんだ。」
「スミマセン。ヨクワカリマセンデシタ。トカトクトウカイケンサク・・・サザエサン・カイチョウ・イソノナミヘイ・・・カンゼンニリカイシマシタ。ワタシトアナタハチガウノデww。」
「粋り厨め。」
レンの苦難はまだ始まったばかりだったのだ。
都下禿頭会ってしってます?




