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全物創主  作者: nekoki
一章 始まり
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一話  始まり

初投稿ですV

 俺、北村宗一は何の変哲もない高校二年生である。高二になると早いやつは受験勉強をし始めるが俺はそんながり勉ではないのでまだしない。

 だが、無類のゲーム好きである。

 俺は明日、秋葉原に行く予定である。彼女とかはいないので映画にはいかない。俺の目的はそう、古いゲームである。

 男子高校生が彼女連れずに秋葉原に突入ってものなんか変だがそれは置いておこう。

 

 

 「北村。遊びに行かねえ?」

学校にて、友人の浪川が発した言葉だった。

 「どこに?」

俺は聞く。

 「秋葉原にだよ。」

秋葉原!やはり友人とは心が通じ合うものなのだろうか。

勿論オーケー。

 「いいぜ!」

俺は即答した。浪川はその速さにキョトンとしたが頭を横に振り仕切りなおす。

 「じゃあ、三時からな。」

 (やった!)

俺は思った。彼女ほど華やかではないが少なくともボッチはまぬがれた。

 (いや待てよ・・・よくよく考えるとゲーム買うのが難しくなるのでは?最中に抜け出すか。うん。よし!)



 電車に身を任せ、俺はスマホを手にする。傍目には空いている席がある。

 (座ろっかな~)

俺はそう思い、一番左の柔らかい座席に腰を掛けた。そして、両耳に白色のイヤホンをかけた。


 「ガタンゴトンガタンゴトン」

電車がレールの上を走る音がイヤホン越しにでも聞こえてくる。この雑音はまだいい。

 だが、さっきから人々が俺の方を見てチラチラしながらこそこそ何かを言っている気がする人で混み合っているために、いている人の数も多い気がする。

 (なんだ?俺の悪口か?知りもしない相手に悪口を言われるほどルックス酷くないはず!)

とか俺は思う。

 (俺に非があるのか?何?)

俺はスマホから目をあげて周りを見る。まず右隣にご高齢だと思われる杖を持ったシミがあるおじいさん。その隣には又もやご高齢に思われるおばあさん。その隣にはおばあさん。 (あれ?)

俺は違和感に気付く。そう、

 (三座席しかない?)

この電車は横に長ーく椅子があるタイプ。なのに三人分の長椅子。そして周りには老人たち。もしかして・・・

 俺はすぐに立ち上がった。俺は、優先席に座ってしまっていたのだ。スマホとは恐るべし。いや、今はスマホに罪を擦り付けている場合ではない。

 (恥ずかしい・・・)

俺は速足でここから遠ざかろうと思うが、人の波で動けない。

 (詰んだ・・・)

恐るべき罠。気まずい。一種の拷問である。


 拷問はこの後しばらく続いた。そして、

 「秋葉原、秋葉原です。」

と電車の機械音が鳴った時に安堵した。多分、そろそろ浪川と会うであろう。そう思いながら俺は都会の街に足を踏み入れた。



 「おっ!北村~」

電柱に凭れ掛かり、先程の電車の優先席事件について瞼を閉じ、思考している時に暢気な声が聞こえた。俺は瞼を開く。

 「逝こうぜ。」

 「は?」

俺の口から疑問詞があふれ出る。今、「行こうぜ」じゃなく「逝こうぜ」と言わなかったか?俺殺す気か?一瞬頭が?で埋まる。だがよくよく考えると此奴が俺を殺すはずがない。 

  (俺の聞き間違いだよな。)

俺はそう思った。

 「何する?」

浪川は俺に問う。

 「俺ちょっと電気屋行こうかな。」

俺は無意識に頬を掻く。

 「あ~お前大好きだもんな。じゃあ俺はそこらへん行ってくる。東宝シネマの映画館のホールで落ち合うぜ。」

 「分かった。」

俺の足ははずんだ。


 俺が行く電気屋(中古)はビルの中にあるやつではなく、ビルとビルの裏路地にひっそりと佇む場所である。当然、道にはホームレスもいるし素行不良の者達もいる。だが、その危険を冒してまで行く場所なのだ。しかし・・・

 「はあ~良いのなかったなあ。」

俺はため息をつく。今日は明らかに素人が作ったとしか思えない駄作しかなかった。

 (そう簡単に掘り出し物は出ないわけか。)

俺は再度ため息をつく。

 (ま、映画見るしいいか。)

俺は気持ちを切りかえた。再び、俺の足ははずんだ。


 最近大人気のアニメが映画化された。評価するべき点はやはりストーリー性の高さと圧倒的な神作画、リアルな登場人物の仕草などだろう。隣の浪川は映画に見入りながらひたすらポップコーンとコーラを飲んだり食ったりしていた。

 感動の百四十五分が終わり、観客たちの興奮が冷めたころ俺たちは駅にいた。相変わらず人混み中である。俺は鞄からスマホを取り出した。


 「メントスコーラチャレンジ」「フリスビー投げてみた」「トークナイト新シーズン」「大人気ユーチューバーとコラボ」etc。

 俺はひたすらにショート動画を観ていく。

 (電車おそ。)

俺はそう思い線路を見る。しかし、電車はまだ見えない。だが、電車の音は聞こえるのであと少しであろう。

 (もう少しか。)

俺はまた、スマホに視線を移した。後ろを振り向き、

 「お~い。浪川そろそろ・・・」

 「ドン!」


 (押された?誰に?いや、今はどうでもいい。列車は・・・来てる終わった。)

人生の終わりを悟った北村宗一の頭に生まれてからの記憶が一斉に流れ込む。

 (どうにかする方法・・・駄目だわ。せめてゲーマーになりたかったなあ。)

こんな時でさえゲームの物を考える肝は恐ろしい。北村宗一は最後にはせめて至福のことを考えながら死にたかったのだろう。

 (考えると、優先席の件は俺に対する最後の忠告だったのかも。注意力散漫な俺に。転生とかってするのかなスライムにでもなるか。)


 その日、北村宗一の人生に終止符がうたれた。十七年の人生に。




・・・

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