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第11章 歪む真実

タースはシスリアが囚われていた際に撮影したビデオの中から撮り、彼女が閉じ込められている時の写真を1枚…

その写真を使い、マサトに手紙を送る計画を立てる。


タースの心の中「これでマサトは確信を失うはずだ……シスリアがまだ囚われていると思い込む。さらに、手紙が届かなかったと考え、混乱するだろう…」


タースはシスリアの写真を封筒に入れ、簡単なメッセージを添えてポストに投函した。


「シスリアを捕らえた」


数日後、マサトはシスリアのいるかもという家に向けた捜査を一旦整理するため、事務所のある街に戻った。

彼がポストを確認すると、1通の封筒が届いていた。


中を開けてみると、そこにはシスリアが牢屋に閉じ込められている写真と、挑発的なメッセージが。


「シスリアを捕らえた」


マサトの心の中「……なんだこれは……!?」


その写真を見た瞬間、マサトは混乱し、疑念に駆られた。


マサトの心の中「隣人に送った手紙は届いていなかったのか……? いや、そもそもシスリアはまだ囚われているのか……?」


焦りと混乱がマサトを襲う。


そう…マサトはマサトは直接視認できていない…シスリアがいるらしき家に隣人が届けにいったのを車の中からすこし見えただけ…隣人でシスリアがいたかえさえ怪しいのだ…


つまりシスリアがいるかも…というのはシスリアを捕らえた謎の男の車があるから…そういう証拠だけ…


勿論直接いってシスリアがいるのなら逆にシスリアが危険だし自分にも危険が及ぶ…


タースの計画の狙い


タースは監視カメラ越しにシスリアを観察しつつ、次の行動を練っていた。


タースの心の中「マサトが焦れば、間違いなく次の手で動きが鈍る。俺の計画を再調整する時間を稼げる」


タースはこの時間を利用して、次のステップに進むつもりだった。


タースの心の中「次は、シスリアをさらに操るための仕掛けを作る……あとはマサトが自滅するのを待つだけだ」


タースの心の中「しかし…シスリアは今手紙に夢中か…何か考えている…懸念すべき点はそこ…」


タース(スティーブ)が帰宅すると、リビングで推理小説を読んでいるシスリアの姿があった。

彼女はページをめくる手を止め、タースに微笑みかけた。


シスリア「おかえりなさい、スティーブさん」


タース「ただいま」

タースは笑顔を作りながら、彼女の隣に腰を下ろす。


タース「それ、推理小説か?」


シスリア「はい。最近ハマってるんです。推理小説って、いろいろな視点で考えさせられるのが面白いですね」


タースは何気なくテーブルに置かれた本の表紙を見た。


タース「へぇ、『銀の探偵』か。確か、これって主人公が相当頭が切れる設定の話だよな?」


シスリア「ええ。IQ300とかいう設定ですけど、ちょっとやりすぎな気もしますね……」


シスリアは苦笑しながら答えた。


タースは軽く笑い、肩をすくめた。

「そうそう、最近のは特にね…いくらキャラの設定として賢くても、書き手がそれを描けなきゃ意味がない。IQ300なんて、逆に笑ってしまうよ」


シスリア「確かにそうですね……」


シスリアも納得したように頷く。


タースは少し間を置いて話題を変えた。


タース「ところで、マーズマダ殺人事件って本は知ってるかい?」


シスリアは首を傾げる。

シスリア「いいえ、初めて聞きました。それって推理小説ですか?」


タース「そうだよ。この本、主人公の考えがしっかり描写されていて、読者がその推理を追体験できるんだ。久しぶりに投げやりじゃない探偵小説を読んだ気がしたな」


シスリア「面白そうですね……どんな話なんですか?」


タース「それは……」


タースは、シスリアが興味を持った様子に微笑みながら、本の話を続けた。

彼女と過ごす時間を深めるため、話題を膨らませながら、さらに彼女の信頼を得る作戦を進めていくのだった。


タースの心の中「話が合うと楽しいが…情なんてゼロだ…俺は信頼を得続けるぞ」



マサトはタースから送られてきた、シスリアが囚われている写真を見て、完全に動揺していた。

マサトの心の中「シスリアさん……本当にまだあの家に囚われているのか……? それとも、これは……?」


マサトの心は焦りでいっぱいだった。

彼はシスリアが本当にあの家にいるのか、ただそれだけを確かめる必要があったが、思考がまとまらず行動に移せないでいた。


マサトの心の中「どうすればいい……何が正しいんだ……俺が動かないと、シスリアさんが……」


一方、タースは計画を進めようとしていた。

シスリアが完全に自分を信頼しきっていることを確信した今、彼女を利用する段階に入る。


ある日、タースはシスリアに問いかけた。

彼の冷静な声には、どこか試すような響きがあった。


タース「この前、映画で見たんだけどさ……もし人が誘拐されたら、君ならどんな風に助ける?」


シスリアは少し驚きながらも、冷静に答えた。


シスリア「……難しいですね。ヒントが全くない状況だとすれば……。存在する街さえ分かっているなら、大規模な張り紙を始めると思います。それを回収されたりするエリアを分析して、ある程度絞り込む形ですね。犯人が取る可能性がありますから…もっとも、犯人が全く気にしないか、一般人が張り紙を取る場合もありますが……」


タースは満足そうに頷きながら、さらに問いを続けた。


タース「もし、誘拐された本人が自分が誘拐されていることに気付いていなかったら?」


その言葉に、シスリアは一瞬考え込み、困ったような表情を浮かべた。


シスリア「……えっと……それなら、誘拐された本人が外に出られない状況にいる可能性が高いかどうか…それを把握するために…目撃情報を集めるのがまず重要ですが、もし一切情報がなければ……街を出た可能性もあるし……正直、難しいですね。でも、分かる可能性のある情報は常に集めるべきだと思います」


タースはその回答を聞きながら、冷静に考えを巡らせていた。

タースの心の中「なるほど……まぁ…マサトがこの考えにいきついたとしても…捜索は難しいといったところか…実際…マサトが掴んでるのは車と…家…家は確実ではないと思うが…車は最後のトラップのため…わざとだがな…」


タース(スティーブ)は、さらなる計画を練るため、シスリアとの会話を利用して彼女の推理力を引き出していた。


タース「これも映画の話なんだけどさ……暗殺者がターゲットを事故に見せかけて始末した話なんだ。痕跡をいくつか教えるから、どうやったか推理してみてくれないか?」


タースの心の中「ここで俺が残す可能性のある痕跡を予想させて、それを元に対策を練る……。こいつの推理力を利用するだけだ」


シスリアは少し微笑みながら答えた。


シスリア「ふふっ……簡単ですね。ライトじゃないですか?」


その瞬間、タースの内心に微かな驚きが走る。


タース「……ほぅ、何故だい?」


シスリア「本当に簡単ですよ」

シスリアは少し楽しそうに続けた。


シスリア「夜の道を走っているバイカーに強力なライトを当てると、視界が奪われますよね。バイカーは焦って、結果的に事故を起こします。ライトはおそらく300ルーメン以上が必要でしょうね」


タースは冷静を保ちながらも、内心で納得していた。


タースの心の中「思った通りだ……。予想が正確すぎるが、これなら計画の微調整も簡単だ」


タース「正解だよ。流石だな」


シスリア「ですが……」


シスリアはさらに考え込むように続けた。


シスリア「ヘルメットには気を付ける必要があるかもですね。光に強いものもありますし」


タース「確かにね」


タースは頷きながらも、内心で彼女の指摘に対応策を練り始めていた。


タースの心の中「ターゲットが光に強いヘルメットを使っているのは既にリサーチ済みだ。だが、奴は仕事の直前にそのヘルメットを使う。もし直前でヘルメットを奪えば、焦って別の普通のヘルメットを使うだろう。それで十分だ……計画に穴はない」


少し会話が途切れた後、シスリアはふと気になったように尋ねた。


シスリア「でも……スティーブさん、一人でそんな映画を見たんですか?」


タースは微笑みを浮かべながら答えた。


タース「まぁね。たまには自分だけの時間も必要だろう?」


だが、シスリアの目には少し疑いの色が浮かんでいた。


シスリア「それにしては……やけに細かいところまで覚えてますね。その映画、相当気に入ったんですか?」


タースの心の中で、警戒心が少し高まった。


タースの心の中「……やはり油断ならないな。だが、この段階で何を疑っているわけでもないだろう」


タース「そうだな。探偵ものや暗殺者の話には興味があってね。何かを考えながら観るのが好きなんだ」


タースは巧みに話を切り上げ、別の話題に移るようにした。


続く

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