何故に…。
アニメ、漫画、小説、二次元が、俺の生きる希望だ。
ベッドに寝転び、二次元がすべてという少年・藤成 晶、14才、A型、7月9日生まれ、好きな漫画 ドラ○もんは、ひたすら漫画 ドラ○もんを読み続ける。すると晶は、塾で宿題がでていた事を思い出す。今は、午後3時。塾は午後7時から。4時間の時間があるからと言って、のんびりしている暇はない。勉強しようと椅子に座る。
…10分後。
宿題を始めたものの、全く進まない。
「ドラ○もん、現実にいてくれたらいいのになー。」
などとぼやいていると、2歳年上の姉が晶の部屋のドアを蹴破り、
「おいっっ!!お前、宿題しただろうな。ああっ、やってねぇだと⁉わかってんだろうな‼今すぐやれ!死ぬ気でやれ!マッハ10でやれぇぇぇぇ‼」
いつもの事だ。アニメや漫画や小説じゃあるまいし…いや、こういうのはアニメとかでも、そんなにいないだろう。
なんとか宿題を終わらせ気が付くと、6時半だった。
「やっべ、塾遅れる‼」
ドアを開け、部屋を飛び出した。
………すると、そこには見たことのない景色が広がっていた。
「…ここ、どこだ…。」
恐る恐る近くを通っていた人に聞いてみた。
「あっ、あの。今って何時代ですか。」
「えっ、江戸時代だけど。」
…………そんなにあっさり答えなくても…。
江戸時代だと、言われた絶望と、当たり前だけど、当たり前のような顔で言われた絶望が晶を襲う。
……ちなみに、ここって二次元?
という疑問が浮かんだので、聞いてみた。
「ここって二次元ですか?」
「そうだよ。」
即答だった。
うん。確かに俺は、二次元に行きたいと思った。ああ、俺の部屋のドアは、ドラ○もんでいうどこでもドアか。いや、タイムスリップしたから、タイムマシン?
いや、どうでもいいから帰りたいな。でも帰ったら、塾なんだよな。ああ、どうしようか。でも、ここにはアニメも漫画も小説さえない。二次元のない世界など、俺が生きていけるか‼二次元の世界で二次元を求めるのは、どうかと思うが、やっぱ帰ろー。
……帰り方、誰か教えてくれませんか?
…助けてー、ドラ○もーん!!
「とりあえず、帰る方法を探さないと。」
帰る方法を10分考えて出した結論。とりあえず、街を歩こう!だった。
たくさん歩いたが、これといったものはなかった。たくさん歩いた晶は休憩することにして、地面に座った。周りを眺めていると、近くの人の会話で、
「お前、さっき電話したのになんで出なかったんだよ。」
「おー、ごめんごめん。携帯の電池切れてて。」
この会話を聞いて晶は思った。
ここって江戸時代なのに、携帯電話存在するんだな。さすが二次元、なんでもありだな。
まぁ、普通の人が見たら、驚くよな。ちょんまげのおじさんが、携帯使ってんだぜ!
晶は、もう少し探そうと立ち上がり、歩き始めた。
「携帯売ってんなら、電気屋ぐらいあるかもな。」
歩き始めて、5分が経ちそうになっていたときだった。
「流石にあるわけない……か?」
目にうつったのは、ケー○デンキと書かれた看板。
「うっそぉぉぉぉー。本当にあったー!」
こういうこともあるんだー。めずらしー。ゲーム売ってるかな?
などと冷静なことを心の中で思う余裕もなく、ただひたすら興奮したまま晶は叫び続けていた。
そして更に、ジョー○ン、ヤマ○デンキまである事を知った。そして衝撃的だったのは、
アニメイトがあることだった。
生きて行きます!!この世界で生きささして下さい!!母さん、産んでくれてありがとう!!
と、いうわけで俺はこの世界(二次元)で生きて行きます!!
そこで、興奮したついでにアニメイトに行き、友達をつくった。
「お前、好きなキャラいんの?」
「おお!俺妹のきりのがいいでござるな!
あのツンデレというものがすごくいいでござる!」
「よし!じゃ、せっかくだしアニメイトで何か買おうぜ!」
グッズを手に取る。
………税込50もん
もんなんて持ってねぇぇぇぇぇ‼!!