巡り巡る妄想
見慣れない石畳の床に少年はいた。
立ち上がり周りを見回してみると、灯台がいくつかあり、まるで祭壇のような特徴のある場所で、ご丁寧に魔法陣のようなものまで書かれている。
高い所にあるようで遠くまで見えたが、少年の知らない景色がただ広がっていた。
朝起きたら知らない場所、しかも石畳の上で寝ていた。などというありえないシチュエーションに悩まされる。
(そういえば俺は昨日デパートの屋上から自殺したんだっけ。なら死んでるはずの俺がいるここは考えられる限り死後の世界。ああ、なるほど。ここは天国か。なら見たことのないこの景色にも納得がいく。なるほどな~。)
そんな形で納得した少年は改めて周りを見回す。すると・・・
「う~ん」
聞きなれない声が足元からしたので初めて足元に視線を移すと、そこには少女が寝ていた。
「え?」
少女が足元で寝ている。それだけでもおかしいのに、その少女の服はビリビリに破けているのだから驚いた。
少年、一瞬フリーズ。後
(そんな、俺、いくら、むしゃくしゃしてたからって、そんな、ウソだろ?)
頭の中で想像を膨らませば膨らませるほど勝手に自分を窮地に追い込んでしまう。
(そうだ、俺、落ちつけ、俺、ここ天国、ここ多分死んだ人が送られる場所。この子も、死んでしまった。だから、ここに来た。OK?オー、ベリーオッケー)
そんな回想をジェスチャーまじりでやっていると、少女は完全に目覚めたのかムクリと起き上がった。会話の先手を取ったのは少年
「あ、おはようございます。いやー晴れてますねー。そもそもここは毎日晴れてるのかな?天国だし。それより大丈夫ですか?服とか。なにがあったんです?」
そんな少年の言葉に反応して、恥ずかしそうに服の無事だった部分で体を隠すと、少年に対して衝撃の言葉を第一声にした。
「ここは天国ではありませんよ。」
「・・・え?」
笑顔で固まる少年。立ち上がる少女。
「すみません。この格好で話すのは恥ずかしいので、着替えてからにしてもらえませんか?使いの者と一緒にくるので待っててください」
そういうと、少女は近くにあった扉を開け出ていった。
それと同時に少年は頭をフル回転させた。
(ここは天国じゃない!?じゃあここは一体・・・。いやそれよりもじゃあなんであの子は服がビリビリになってたんだ!?まさか、俺、本気でか?やっちゃった・・・?全然覚えてないけど。じゃああの子が早々に出ていったのは警察を呼ぶため?使い=警察?そうか!!そうだったのか!!)
・・・数分後・・・
「すみません。お待たせしました。」
豪華な服を着た少女が再び現れたが・・・・
少年はすでにいなかった。
「・・・・・・・・あれ?」
どうも。TRUTHです。
「ラグナロク」もリニューアルしてプロローグが終わり、第一章が始まりました。
今回はどうしても納得いかない事があって、一回削除させていただきました。
また削除。なんていう事がないようにしっかり書いていきたいです。
「後付け」の設定も出てくるかもしれませんが、その時はなんとか自然の流れに出来るようにしていきます。