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カナタの秘密


それからしばらくして私はアスカから相談を受けた。カナタが夜になると絶対に外に出るというのだ。悪い女にでも捕まってるんじゃないかと心配するアスカに私は鍋パをするってことにして集まってカナタが家を出たらこっそり跡をつけようと提案した。鍋パの日、私が2人の家に行くといつも通りのカナタが出迎えてくれた。少し痩せた気がして問うと「筋トレしてるんだ」と明るく答える彼に遊園地で感じた違和感は気のせいだったのだと私は思った。

鍋パを終えてカナタが遊園地に行った日のように「二人でごゆっくり」と家を出たので私とアスカはそっと彼の跡を追った。

彼の跡をつけると彼はネカフェに入っていった。不思議に思って私たちもネカフェに入るとちょうど彼が部屋に入るところだったので隣の部屋を指定して聞き耳を立てた。しばらくただ静かな時間が続いた。私たちが諦めようとした時隣からカナタの苦しむ声と水をこぼしたような音がした。慌てて私たちがカナタの部屋をノックするとしばらくして扉が開き、顔色の悪いカナタが顔を覗かせた。「え?アスカ?」驚いているカナタにアスカが「苦しそうな声がしたが大丈夫なのか?」と問うと彼は「お前らのせいだからな」と戯けて言った。彼曰く鍋パで出た牡蠣に当たったらしい。心配する私たちにカナタは笑って言った「俺の大事な時間邪魔すんなよ。アスカと違って俺には彼女いないんだから。」って。私には意味がわからなかった。けれどアスカにはわかるようで、神妙な顔で「悪かった」と言って私を連れてその場を離れた。

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