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初めて好きになった貴方…  作者: 皇ひびき
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 私は何をやってるんだろう。ただただ泣いて。情けなく弱ってる姿を晒すから、隙だと見られてきっと告白なんてされるんだ。



 私には戦う事と祈る事しか出来ない。魅了にかかった人に振り回され、あまり深く人と関わる事をしなかった。


 そして今、知らず知らずに大切になっていた存在を喪った。彼らのプロポーズを断った時点で、多分このパーティにももういられないだろう。


 余程私が思い詰めた顔をしていたのか、皆は一人で考える時間をくれた。



 私が失恋するのは仕方ない。今までが恵まれていたから。けれど、人もエルフも他の種族だって、良い人も悪い人もいる。ヘルメスは、態度はぶっきらぼうだったかもしれないけど、悪い人ではなかった。種族だけで見捨てられる命が、今ここにある。生き返るチャンスすら与えられず。命の重さが、種族や動物だからといって侮られる…。そんな指針に意味はあるのだろうか。


 私達は魔物を倒す。だけど、彼らの命が軽い訳ではなくて、倒さないと仲間や大切な存在が傷つけられる。それを避ける為に、戦っている人が殆どだと思う。一部には虐待する快楽の為という人が存在するのも理解はしている。


 けれど力なき者にしてみれば、理由はどうあれ恩人なのだろう。


 私は一縷の望みにかける事を決めた。神々は殆ど信仰している者の前には姿を現すことはない。あったとして、確率的に2%を満たないだろう。 


 けれど私は祈る。多種族の命は塵芥だという神ならば、私は今後遣えることは出来ないだろうと思う。


 たかがペット。たかが鳥。たかが犬……。対象は色々あれど、その対象に対して家族と思う者がいる。愛してやまない者がいる。


 神だとしても、その者の価値を勝手に決め、結論づける事は、私にとっては今後ファイターオンリーで生きて行こうかと思わせる程の案件だった。


 神であっても不完全なのかもしれない。けれど、それを加味しても、譲れない一線でもあった。


『レイティア様……、私の声が聞こえたなら姿を現してください。どうか……』


 縋るように願い続けてどれくらいの時間が過ぎたのだろう。


 そう簡単に神々が姿を現す訳がない…。わかっていてもすがってしまう自身の弱さに辟易してしまう。


 やっと出逢えた魅了にかからない人。そして困った様に私に接するあの人の、行動の意味が少しわかったというのに……。


 彼を喪ってしまう…、その喪失感が耐えられない。


 私の事を好きになんてならなくてもいい……。生きていてくれさえいれば……。


 私の信仰する神に祈り続けるしか術はなかった。

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