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七分の一の幸せ  作者: 星野 ことり
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”彼”と箏葉の四日間

この作品は、実際に自分が経験したことを元に書いています。当時の私は今考えれば誤った判断をしたのかもしれない、そう思うこともあります。私が経験したことをみなさんと共有したくなって執筆しました。

拙い文章ではありますが、私の思いが伝わることを願ってます。

「あと四日で死ぬんだ。」

突然そう告げられた。私は彼の言っていることがしばらく理解できなかった。

(どういうこと…?いまなんて言ったの…?)

「まあしょうがないよね」

ふっと笑って彼は言った。

「今までのツケが回ってきたんだよ。」

未だ頭では理解できていなかったが、涙が勝手にこぼれ落ちてきた。

「何…?泣いてんの?」

自分でも気がつかなかった。彼に言われてやっと自分が泣いていたことに気がついた。

「泣かないでよ。まだ出会って五分も経ってないんだから。」

笑いながら彼が言った。でもその笑いが余計悲しく感じてしまって、ますます涙が溢れてくる。

「死んじゃうの…?」

恐る恐る尋ねて見た。答えはわかっているはずなのに…

「うん、死ぬ。」

「今何歳…?高一…?」

泣きながらもなんとか会話をしようと努める。

「うん。」

「私より生きてないのにもう死んじゃうの…?」

「だからそう言ってるじゃん。」

半ば呆れながら彼が言った。自分でもわからない。なぜ顔も見たことのない、まだ出会って間もない他人の為にこんなに涙を流さなければならないのだろうか。こんなに泣いたのは”あの花”を見て以来だ。そう一人で思って少し笑ってしまった。

「なーに笑ってんだよ。全く泣いてんだか笑ってんだか…」

彼の笑い声が聞こえた。

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