90話 スライムの核
ギルドに入り、依頼が貼ってある掲示板を見る。
「薬草の依頼は受けるとして。他は何を受けようかな」
「これはどう?」
アリアナから渡された、依頼書を見る。
「ウインドウルフの討伐とスライムの討伐」
ウインドウルフは1体討伐で銅貨30枚。スライムは3体討伐で銅貨21枚。それぞれの討伐証明は、尖った牙とスライムの核。
「これでいいか。大体の場所は南か」
カウンターに行き、依頼を受ける。
南門から出て、左側の森に入る。空間からレイピアを1本取り出し、左手に持つ。
「お、早くも薬草見っけ」
薬草を採取して、空間に入れる。
「残り、4枚っと。なぁ、ウインドウルフって希少種なのか?」
「いや普通だよ」
「そうなんだ。なぁ、希少種って成長してから希少種になるのか?」
「えっと、成長して希少種になるやつもいるし、元々希少種ってやつもいるね。成長過程で属性を含んだ魔石を食べると、レッドゴブリンとかアクアゴブリンになるね」
成長過程で変わったりするのか。じゃあ、ラッキーゴブリンって元々なのかな? 流石に幸運の魔石をとかないだろ。
歩きながら話しつつ、薬草を採取したり討伐対象を探す。
「薬草はそろったけど、スライムとか出てこないな」
「そんなときもあるよ」
依頼書にも大体の場所しか書いてないから、探すのキツイな。
「そろそろ、何かで来ても―――っ見つけた!」
少し遠いいが、スライムを見つけた。
「スライムを見つけたが、核をどうやって取ろうかな。素手でスライムに突っ込んだら、手は溶けるのか?」
「間違いなく、溶けるね」
恐ろしい。誰だよスライムは最弱って言ったやつは、かなり強い分類に入るだろ。
核を壊すと、すぐに殺せるがそれじゃあ、討伐証明が手に入らない。ならどうやって核を傷つけないように取るか。
「なぁ、核だけを取り出したらスライムってどうなるんだ?」
「そのまま死ぬけど」
「そうか。アリアナ、特級ポーションの準備して待機」
アリアナは言われた通りに、特級ポーションを空間から出して、待機してもらう。自分はというと。先ずレイピアを空間にいれて、氷魔法で服が凍らないように右腕を氷で覆う。
「じゃ、行ってくる」
「うん、行ってらっしゃい」
スライムがいる所に一気に近づき、氷で覆った右腕をスライムの中に突っ込んで、核を掴む。
「それっ!」
核を掴んだ右腕を勢いよく引っこ抜く。すると、核を失ったスライムは、バシャンっと音を立て、スライムがいたところが水浸しになる。
「一発成功。核には特に目立った傷はないし、服は溶けたが氷で覆った右腕は溶けてないな。服は溶けても、再生はしてるな」
空間からギルドから借りた、麻布を出して中に入れて空間にしまう。
「いやいや、何してるのユウヒ君?」
いつの間にか、俺の後ろにアリアナがいた。
「スライムの核を抜き取った。それだけだが」
「うん、それは分かるよ。けど、何て言えばいいのかな? 普通こんなことする?」
「普通はしないけど、レベルが高いからいけると思って」
「ユウヒ君。そういう、とんでもない事をやる前に先に言ってね。凄く心配するから」
「うん、分かった」
何か心配された。まぁ、当然と言えば当然か。
「じゃあ、ハイこれ」
アリアナは空間から、尖った牙を差し出す。
「これってウインドウルフの牙か?」
「そうだよ。生意気にも私を、食い殺そうとしたから殺した」
軽い感じで言っているが、かなり酷いよ。
尖った牙を受け取り、空間から2つ目の麻袋を出して、中に入れて麻袋を空間にしまう。
「スライムは残り2体だが、何処にいるんだ?」
「それなら、左側にいるよ」
左側を見ると、流石に普通の目じゃ見えないため、鷹の目を使ってようやくスライムが見えた。
「丁度2体。行ってくる」
自分の両腕を氷で覆って、スライムがいるところに走っていく。
先ず1匹のスライムに右手を突っ込んで、核を掴み、そのまま右手を抜く。もう1匹のスライムは俺に気付き、そのまま俺に体当たりしてくるが、それを避けてながら左手をスライムに突っ込み核を作んで、左手を抜く。
「これで、2個」
傷がない事を確認して、左に持っている核を、右に持って空間から、核が入っている麻布を出して中に入れて、空間にしまう。
「おつかれ。ユウヒ君」
「依頼も終わったし、帰るか」
「うん」
歩いて、ギルドに戻る。
ギルドに入り、受付に行く。
「討伐証明と薬草の確認お願いします」
俺は、空間から討伐証明と薬草、服の内ポケットからギルドカードを出す。アリアナは、空間から依頼書とギルドカードを出す。
「確認します」
受付の人は奥に入る。何で一々奥に入る必要があるのだろうか? 別にここで確認すればいいのに。
確認が終わるまで待っていたが、急にドアが開く。
「お2人様、これはどいう事ですか!?」
カウンターの上に出されたのは、スライムの核だった。
「どう見ても、スライムの核ですが」
ってか、そんな大きな声を出さないでくれ、色々目立つだろ。
「それは見れば分かります! 私が言いたいのは、どうやってこの綺麗な核を手に入れたのですか!」
「スライムに手を突っ込んで、核を掴んで引っこ抜きましたが」
「馬鹿ですか!? スライムは素手で触ると溶けるんですよ!」
「そうですね。でも、私の両腕は溶けてませんよ」
受付の人に、俺の両腕を見せる。受付の人は不思議そうに、俺の両腕を見てる。
「一体どうやって、まさかエリクサーを使ったのですか?」
「まさか、この程度でエリクサーは使いませんよ」
「エリクサーを持っているのですか!?」
「それを貴方に言う必要はないでしょう。それより報酬をください」
「っう、それもそうですが」
言ったら大変な事になるだろう。
受付の人は再び奥に戻る。すると、すぐに戻ってきた。
「コホッ。では、こちらが報酬になります」
カウンターの上に銅貨が置かれれ、それを数える。
「合計銅貨80枚。ちょっと待ってください、数が違います」
「今回の依頼で、スライムの核の状態が良かったので、追加報酬です」
報酬を受け取る前に、魔道具にギルドカードをスキャンする。多分、これで依頼を成功させたって、ことで記録されるだろ。俺が終わり、アリアナも同じことをする。
報酬を受け取り、空間から銅貨が入った、麻布を出して中に入れて空間にしまって、カウンターから離れる。
「次は何を受けるか」
「そろそろ、大量に討伐したい」
「いや、まだ受けられないだろ」




