59話 何故こうなった?
ソファーに座っている多分ギルドマスター、リゼットさん、そして知らない女性に睨まれる。俺は青ざめながら思う。何故こうなった?
時間はさかのぼり、キングとクイーンを殺した所に戻る。
「魔石って基本何処にあるんだ?」
「大きさによるけど、腕の中だったり足だったり頭の中だったり。まぁ体のどっかにはあるよ」
「つまり、決まった場所にはないんだな」
「そうだね。後、たま~にポロっと落ちたりするときもあるよ」
「そんな事もあるのか。だからあの時魔石が落ちていたのか」
運が良ければ解体しないで、魔石が手に入るのか。でもどうやって落ちるんだ?
「あったよ。キングの魔石」
「大きさは手の平の半分か、これって大きいほうなのか?」
「キングゴブリンにしては大き方だよ」
なるほど、本来はもう少し小さいのか。
「あ、キングゴブリンの王冠が真っ二つになってる。これって討伐証明になるのか?」
「なるよ。壊れても鑑定すれば、キングゴブリンの王冠って判るから問題はないよ。話変わるけど、そろそろ服とか体を綺麗にした方がいいよ」
俺は自分の服を見ると、血塗れになっていたことに気付きく。浄化魔法で体と服を綺麗にする。アリアナに真っ二つしたキングの王冠を持っててもらう事にした。
「次はクイーンの解体か。って死体が解体されてる」
「はい、クイーンの魔石」
・・・俺も解体を覚えたかったけど、違うときにすればいいか。魔石もアリアナの空間の中に入れてもらう。
「後は死体だけだが、一か所に集めて燃やすか」
「じゃあ死体を集めるね。ユウヒ君、ちょっとキングから離れてね」
言われた通りにキングから離れる。アリアナは俺が離れたことを確認すると、周りにある死体を全部空中に浮かせて死体全てキングの上に積み重ねる。
「合計で2000以上の死体があったような気がするが、よく全て浮かせたな」
「これくらい余裕余裕~」
積み重なったゴブリンの死体を見る。
「これを見るだけで吐き気がするな」
「慣れだよ慣れ。この先、こんな光景を見る羽目になる可能性もあるよ」
「それもそうだけど。俺、良く生きていたな。殺されても可笑しくなかったぞ」
「ユウヒ君のレベルが高いから出来ることだよ」
「いやいや、いくらレベルが高くても2000以上いたんだぜ。これはもう運良く生き残ったっというべきか」
「私はそうは思わないと思うけど」
「何でもいい。今はこのゴブリンの死体の山を燃やそう」
「はぁ~い」
アリアナにゴブリンの死体の山を燃やしてもらい、死体の山は一気に燃え上がる。少しづつ煙が出てきた。
「煙で充満する前に、じゃあ移動するか」
するとアリアナは俺の右腕に抱き着く。別に抱き着かなくても、アリアナなら転移魔法使えるだろ。っと思い。転移魔法で外に出る手前に転移する。
「何で外に出なかったの?」
「仮に外に人がいたら、ビックリするし転移魔法の存在がバレる。あと外が朝だったら、目がやられる」
「あぁ確かに」
アリアナは俺の右腕から離れて、一緒に歩き始める。歩き続けると出口について、出口から出ると外は朝だった。
「うわぁ眩しい、目がやられる」
「あちゃ~もう朝だったか」
「あ、クイーンの王冠はどうした?」
「あぁそれならちゃんと―――」
「ユウヒ!? ちょっと、何でここにユウヒがいるのよ!?」
何か聞き覚えがある声が聞こえた。前を見るとこっちに走って来る、リゼットさんが見えた。俺は右手に。氷の剣を作りそれを両手に持って、タイミングを見て上から剣を振り下ろす。
「くたばれ!」
「ちょ待って―――!」
上から振り下ろした剣を、リゼットさんは普通に受け止める。
「真剣白羽取りだと!?」
「いきなり何するのよ!」
「何って、貴方を殺そうとしているだけですよ」
剣を下に斬ろうとするが、ビクともしない。
「何で殺そうとするのよ!? 私何してないでしょ!」
「言いましたよね? 「次は問答無用で攻撃をする」って。それにいつかされる前に、ここで殺しておくのが、今後のためになります」
「意味が分からないわ!」
中々しぶとい、ならばアリアナに手伝ってもらうしか。
「ご無事でしょうか、リゼット様」
草むらから、知らない女性が2人来るのが見える。俺は殺すチャンスを失う。
「運が良かったですねリゼットさん、今回は見逃します」
氷の剣を消して、後ろに下がる。
「何で殺されなきゃいけないのよ・・・」
「前にも言いましたよ。「サキュバスとインキュバスを見たら、逃げるか殺せ」って」
「言ってたわね。確かに言ってたわね・・・」
「無事でしたか、リゼット様」
「だから言ったろユニス、リゼット様そう簡単に死ぬはずがないと―――ん?」
「ッゲ!」
あれ? アリアナが嫌そうな顔をしたぞ。
「ユウヒ君、今すぐ帰ろう! あれを見たら目が腐る!」
アリアナは俺の左手を引っ張る。
「おい、流石にそれは余でも傷つくぞ」
ん~あのアリアナが見たくないてことは、それほど醜いのか? ちょっと見てみるか。
アリアナの手を振り払って、アリアナが見たくない人物を見る。
「ダメ! ユウヒ君が見ちゃダメ!」
見た瞬間、俺は固まった。
「何だ余の体を見て見惚れか?」
「・・・・」
「フム、言葉も出ないか」
「―――ハッ!」
あまりにも衝撃的なことだったので、頭が真っ白になっていた。
俺は顔を青ざめながら、リゼットさんの所に行く
「どうしたのユウヒ?」
「大変ですリゼットさん! あそこに露出狂がいます!」
「「「ブフッ!」」」
え、何で吹き出してるの? 俺可笑しなこと言った?
「・・・貴様。余を露出狂といいたいのか?」
露出狂の女性の方に振り向く。
「すみません、露出狂じゃありませんね。大事なところはちゃんと隠してるので、準露出狂ですね」
「・・・余の体を見て、なんとも思わないのか?」
「普通の男性だったら、一度は抱きたいと思うでしょう。けど私は色欲ほぼないので、何とも思いませんね」
「何だと? そもそも貴様、男だったのか?」
「男ですが、何か?」
「(ユウヒ君、なんとも思ってないんだ、でも困ったな~色欲がほぼないなんて)」
「ユウヒ、何か笑顔で言っているけど。相手が誰か知っていて言ってるの? あと、あれで露出狂何て言ったら。私だってそうなるわよね?」
「え? 知りませんよ。例えあの人がどっかの国の姫だとしても、準露出狂って言いますよ。あと貴方はサキュバスだからいいんですよ」
「準露出狂・・・ぷふっ」
「何笑っているユニス?」
「すみません、あの方が言っている事が分かる気がして」
「貴様それでも余の右腕か? ここは怒る所だろ」
「いえ、正論を言われているので怒れません」
何か言い合いしているうちに帰るか。
「では、私達はこれで失礼します」
アリアナの方に行こうとしたら、右手をつかまれた。
「待ちなさい、何でこの洞窟から出てきたのよ」
「散歩です。洞窟の中で散歩をしてました」
「散歩ね・・・。それで私が騙せると思ったの? 悪いけど、ついて来てもらうわよ」
「拒否したらどうなりますか?」
「さぁ? どうなると思う? ユウヒにとってあんまり良い事には、ならないことになるけど」
「・・・分かりました」
まぁ、こんな感じでギルドに連れてこられた。リゼットさん達が早く帰ってきたことに、疑問を思った多分ギルドマスターが。2階で話そうってなって今の現状になった。
「じゃあ話して貰おうか」
「ハ、ハイ」
あのとき、すぐに家に帰ればよかった。




