57話 無属性魔法に
「・・・なにあの数、流石に気持ち悪い」
「そんなにいたの?」
「見れば分かる」
アリアナも俺と同じようにコッソとを覗く。アリアナの後ろ姿を見ていたが、ぞわっと嫌な感じがこっちまで伝わる。流石のアリアナもびっくりしたようで、すぐに俺の方に来た。
「確かに気持ち悪いね・・・。あそこまでいるとは思わなかったよ」
「100以上いたよな」
「うん」
困ったな。いやアリアナがいるから、負ける事はないけど時間がかかる。時間をかけると他の冒険者達が来る。
「一気に殺す事は出来るが、それだと接近戦での経験が得られないな」
「半分以上は魔法で一気に、殺せばいいんじゃない?」
「・・・そうするか」
でも普通に魔法使ってもいいが、下手すればそれで全滅させることになる。そうなると一気に殲滅させないで、1体1体殺せるような魔法しないと。う~ん、そうなるよくある攻撃のしかたになるな。
右手を指鉄砲にして、人差し指に魔力を集める。人差し指に集めた魔力を、自分の左手に当てる。音はそこまでしなかったが、念のため広場の方を見る。
「気付いてないから大丈夫だよ」
「それならいいけど。もう少し離れて使うべきだった。やる時は十分周りに注意しよう」
「ところで、今の魔法ってなに?」
「魔力操作を使ってやり方だけど。体に回ってる魔力を人差し指に集めて、それを撃ち出しただけだか」
「魔力を人差し指に集めて―――撃つ!」
アリアナは自分の左手に撃つ。特に音は出なかった。
「何で音が出てないんだ?」
「これもイメージで何とかなるからね。ユウヒ君もいつか出来るよ」
「いつか出来るのか。話が変わるけど、これって無属性魔法になるのか?」
「う~ん、確かに火とか水を使ってないけど。これが無属性魔法になると、他の魔法も無属性魔法扱いになるよ」
「まぁ魔力操作でのやり方だから、扱いとして魔力操作扱いになりそうだな」
「そうだね」
後でステイタスでも確認するか、ついでにこれから使う時は『魔弾』と呼ぼう。
「準備も出てきたし、行くか」
ゴブリンどもが宴会している広場に行く。
「うわぁ、五月蝿い」
「宴会してるからね、うるさくなるのもしょうがないよ」
広場に行くにはここから飛び降りればいいけど、降りたら死ぬまで戦うしかないな。
「下に降りずに場所で戦うか」
右手を指鉄砲のして、人差し指に魔力を集めて、ゴブリン1体に撃つ。撃ちだされた魔弾は、1体のゴブリンの頭を貫通する。頭を撃ち抜かれたゴブリンはそのまま倒れると、周りにいるゴブリンどもが悲鳴声を上げ、一斉に俺達にいる所に走ってきた。
「おぉ、来た来た」
「じゃあ私は後ろで見てるね、魔力がなくなりそうになったら譲渡するね」
「了解」
魔弾を連射して先頭にいるゴブリンを殺していく。
宴会をしている最中に邪魔をしたせいなのか、物凄く怒っている。声を上げているか、何言っているか分からない。
「それにしても多いな、これ300いても可笑しくないぞ」
ゴブリンどもの先頭にいるやつを、魔弾を連射して頭を吹き飛ばしているが。数体倒しても意味がない。そりゃあ初めは先頭のゴブリンを殺したら、死体に足がぶつかって転んで何体も足止めしたけど。数秒しか持たなかった。
・・・こうなったら、左手も使うか。とは言え、魔弾で対処できる数じゃないよな。魔弾以外で攻撃方法は―――爆弾? いや投げている最中に爆発したら困る。ならレーザーならどうだ?
左人差し指に魔力を集めて弾ではなく指から、少し細長くそして高威力をイメージして左人差し指からレーザーを出す。左人差し指からレーザーを先頭のゴブリンの頭に当たり、そのまま左人差し指を動かして、後ろ更に後ろにいるゴブリンどもを攻撃をする。
「上からずっとレーザー撃ってるけど、魔力が減りが早い! どんどん減ってく!」
「じゃあ魔力を譲渡するよ」
俺の右肩にアリアナの手が置かれ、魔力を譲渡してもらう。
「これでまだ戦える」
右人差し指は魔弾で、左人差し指はレーザーでゴブリンどもを殺していく。




