55話 こいつの運を
「着地した場所が悪かったのか知らんが、もう囲まれてるぞ!」
「運が悪かったね」
運が悪いのは十中八九俺のせいです! どうするか、周りが暗くて見えないな。光とかで照らせば見えるけど、東門にいる人達にバレる。
「もう終わったよ~」
「終わった? ・・・嘘だろ」
辺りを見渡すと、ゴブリンどもの死体が沢山あった。
「本当に終わってる・・・。俺もういらなくね?」
「そんな事ないよ、ユウヒ君がいないとやる気がなくなるもん」
何で俺がいないとやる気が下がるんだよ。それだったら俺はもう支援に回った方がいいか?
「所で、東門から飛び越えたけど。ここって何処?」
「東門から出て左の森だね」
「それって東門から離れてるのか?」
「大分離れてると思ってもいいよ、もう少し歩けば洞窟が見えてくるし」
何でそこまで来てるんだよ。そもそもゴブリンどもが、洞窟で巣を作っている場所も分かってるのこの人。分かるようなスキルでも持ってるのか?
「それよ早く行こ? あまり時間をかけると面倒になるよ」
「・・・あぁ」
先に進む前に土魔法でゴブリンどもの死体を、地面に埋める。その後先に進む。
「ここが洞窟か。見張りのゴブリンが4体いるな」
「そうだ―――っ! ユウヒ君! 希少種がいるよ!」
「どれ?」
「あの薄い黄色のゴブリン」
色まで分かるのか。俺にはさっぱり分からんが鑑定すれば分かるか?
適当に1体を鑑定する。
〈名前〉 ラッキーゴブリン
〈種族〉 魔物
〈年齢〉 5歳
〈性別〉 雄
〈状態〉 普通
〈レベル〉11
〈体力〉 32/32
〈魔力〉 1/1
〈攻撃力〉21
〈防御力〉20
〈魔攻〉 1
〈魔坊〉 1
〈俊敏〉 19
〈運〉 25
〈スキル〉
体術1/10
〈特殊スキル〉
なし
〈固有スキル〉
なし
〈加護〉
なし
こいつの運を貰うか。
パラメータ吸収を発動させて、ラッキーゴブリンの運を吸収する。まだ最大で10しか吸収出来ないけど、これでも満足出来る。
「よし、後は殺すだけだ」
「そこは任せて」
アリアナは土魔法で4体いるゴブリンを、一気に地面に埋める。
「悲鳴1つも上げないで埋めやがった。何て酷い事を・・・」
「その方が都合がいいでしょう」
「まぁそうだけど」
敵じゃなくって良かった、敵だったら瞬殺だよ。
「ところで、ラッキーゴブリンって希少種何だろ? 魔石持っている可能性あったよな」
「・・・あ」
この人完全に忘れてたな。
「まぁいいや。洞窟の中に入るぞ」
「そ、そうだね」
この先不安しかないけど、大丈夫か?




