485話 食用
スノーラージボアを10体討伐して、今から歩いて帝国の北門に行く。
「これで当分肉は困らないか?」
「そうだね。出来ればオークの肉とか、ミノタウロスの肉の方がよかったけど」
「いないんだから仕方がない。ところでスノーラージボアの肉って、食べれるのか? 普通のラージボアと味が違うと思うけど」
「それもアリサに聞けばいいじゃない?」
「そうだな。アリサの方はもう終わったのかな?」
「終わってると思うよ。魔物が遠くにいない限りね。後こっちに何か来る」
俺は鞘からレイピアを抜いて構える。気配察知を使って位置を確認して、そっちの方に向く。少し待っていると、こっちに走って来るオークが見えて、すぐに斬撃を放つ。放たれて斬撃はオークの首に当たり、オークの体は少し俺達がいる方に来て倒れる。
「丁度オークが来たな。これでオークの肉が食えるぞ」
「・・・ねぇユウヒ君。このオークの背中に虫の羽が生えてるよ」
「虫の羽? あ、本当だ。よく見るとオークの体の色が薄い水色だな。・・・・・・もしかしてコイツが」
「―――そいつがスノーモスオークですよ。まさかユウヒさんがいる所に、行くとは思いませんでしたが」
奥からアリサが来る。
「なに殺し損ねてるの? ユウヒ君がこのオークを殺さなかったら、今頃オークの顔を見て気持ち悪さで倒れてるよ」
「それはすみませんでした。ちょっと魔物の数が多いのと人がいたので、派手に殺せなかったんですよ」
「それならしょうがないね。で、アリサは右手だけ後ろの方に隠してるけど。もしかしてさっきユウヒ君が斬撃で斬り落とした頭?」
「そうですよ。ユウヒさんには絶対に見せられないものですよ」
「そのまま空間の中にしまってくれ。それより、このオークの肉は食えるのか?」
「食べられませんよ。変な味かするんで。何て言えばいいんでしょうか、オークの肉を食べていると思ったら、虫を食べている味がすると言うか・・・。とりあえず良く分からない味でしたよ」
「・・・アリサって虫食べた事あるの?」
「昔に虫を食べるエルフがいたんですよ・・・。その時騙されて食わされましたね・・・」
「まぁ・・・運がなかったな」
「はい・・・。そのスノーモスオークは地面に埋めときますよ」
アリサは土魔法でスノーモスオークの死体を地面に埋める。そのまま一緒に歩いて北門に戻る。
「ところでユウヒさんは虫を食べた事あるのですか?」
「あるわけないだろ。お父さんは食べた事はあるらしいが」
「へぇーユウヒ君のお父さんは食べた事があるんだ。そもそも虫って食べるものじゃないよね?」
「食べる人は食べるぞ。何なら食用として売っている店もあるぞ」
「「虫を食用として売っている・・・?」」
2人があり得ない顔をする。
「何で食用で売られてるの? 食べても絶対に美味しくないでしょ」
「美味しいと思う人は食べるだろ。それにたんぱく質が多いしその他の栄養があるから、一種の完全食品っと言っても過言ではない。って言っていたな」
「それ誰が言っていたの?」
「ウチのお父さんだが」
「ユウヒさんのお父さんは、何か変な所で凄くないですか?」
「俺もそう思う。何で顔色を変えないで食べる事が出来るんだよ・・・」
話しながら移動してると、帝国の北門に着く。ギルドカードを見せて中に入る。そのままギルドの方に行って、依頼を報告をする。報告途中にアリアナに目を隠される。
「・・・何をしてるんですか?」
「虫が無理なので、アリアナさんに目を隠してもらってるんです」
「そ、そうですか・・・」
ギルドカードをスキャンが終わったら、報酬を受け取ってギルドから出る。
「合計銀貨342枚。結構良い報酬になったな。そう言えば、スノーラージボアの肉って美味しいのか?」
「美味しいですよ。ただ食べるのは危険な食べ物ですね。ちゃんと加熱してから食べないと、病気になりますね」
「つまり病原菌や寄生虫がいるのか・・・。寄生虫がいたら空間の中に入らないが、食べる時は念のため肉の状態を見てからにするか」
俺達は帝国から出て人目につかない所に行って、転移魔法で家の前に転移する。




