483話 スノーラージボア
「なぁこんな話をここでしても大丈夫だったのか? 周りの人に聞かれてないのか?」
「大丈夫ですよ。ほぼ人はいませんし、聞いていても戯言とか空言って思いますよ」
「それならいいが。貴族や王族が聞いていると、絶対に食いつくぞ」
「その時は逃げればいいんだよ。どうせ私たちには追いつく事はないし」
「確かにそうだけど。誰かに聞かれていたら面倒だろ・・・」
「ならそろそろ移動しますか。あまりここにいると、周りから白い目で見られそうです」
確かにこんな大変な時期に、何もしないでベンチに座って。ただ喋ってるだけでは、他人から白い目で見られるのは嫌だな。
俺達は立ち上がって違う所に移動する。
「特にやる事がないなら、帰ってもいいと思うが」
「その前に冒険者ギルドに行ってみようよ。ギルドが雪で潰れていても、もしかしたら違う方法でギルドが機能してるかも」
「あぁあり得そうだな。アイテム袋に依頼書とか金などを入れとけば、外でも出来そうだな。受付の人が襲われないといいが」
「そこは腕が立つ冒険者に護衛されてると思いますよ。一先ず行ってみましょうか」
俺達は冒険者ギルドに移動する。冒険者ギルドに着くと、建物は修繕されているが。中は少し入れるので、簡易的だがギルドは機能してるようだ。
「中はまぁ狭いよな。それでも機能してるのは凄いな」
「簡易的だけどね。でもすぐに掲示板の方に行けるね」
「と言っても、今は大した依頼はないと思いますがね。一応見ておきましょう」
俺は掲示板の方に行って依頼書を見る。
「スノーゴブリン、スノーオーク、スノーラージボアなど。スノー系の依頼ばっかだな。その中に猪の討伐依頼があるな・・・」
「そう言えばユウヒさんは初めてでしたね。丁度いいのでこれと、他の依頼も受けましょうか」
アリサはスノーラージボアの依頼書と、他の依頼書を剥がして。合計3枚の依頼書を持って、一緒に受付の方に行く。受付の人に依頼書とギルドカードを受けて、依頼を受理してギルドから出て、帝国の北門から出る。
「スノーラージボア以外に、何を受けたんだ?」
「スノーモスゴブリンとスノーモスオークですよ」
「何でそう虫系の依頼を受ける? 虫系が好きなのか?」
「好きじゃないですよ。ただいい報酬がこれしかなかったんですよ。私が殺しに行くので、スノーラージボアは任せますよ」
そう言ってアリサは空間からスノーラージボアの依頼書を出して、それを受け取る。アリサは先に行って、俺は依頼書を空間の中に入れる。俺とアリアナはスノーラージボアを探す。
「スノーラージボアが出てくるようになったのでは、最近までこの辺が雪だったからか?」
「そうだね。今まで雪があったから、それに対応して変異したんだろうね」
「急にそんな風に変異するものなのかは疑問だが。流石に10体はいないだろ・・・」
「探せばいると思うけど。それよりもアリサがモス系をこっちに連れて来ないかだよ」
「あぁ何かモス系が逃げてる時に、こっちで鉢合わせしそうだな。来ないよな?」
「どうだろ。でもこっちに来る生物がいるから、そいつが人間か魔物か分かんないね」
俺は空間から1本のレイピアを出してベルトに通す。鞘から抜いて構える。すると前から猪っぽい生物が、突進しながらこっちに来る。俺はこっちに来る猪っぽい生物の突進を、ギリギリのところで避けて。猪っぽい生物の首を斬る。
「この綺麗な色をしているのが、スノーラージボアか?」
「そうだね。討伐依頼は牙だっけ。それを取ったらついでに皮と肉手に入れよっか」
「スノーラージボアの肉って美味しいのか?」
「さぁ。私は食べた事がないから知らないね。アリサなら知ってると思うよ」
「味を知ってるついでに、料理を作ってくれると嬉しいが」
俺はスノーラージボアを解体をする。牙と皮と肉を空間の中に入れて、骨は地面奥深く埋める。そのまま他の所に行ってスノーラージボアを探す。




