482話 ダンジョンコア
3月中旬。人族、エルフ族、魔族の領土にあった雪は全部溶けて、少しづつ日常生活を取り戻している。が、未だ食料問題は解決までには至っていない状態である。っと言う予想を立てながら、俺達は久しぶりに帝国に来ている。
「あちこちで家や店の修繕をやっているな。修繕をするだけの材料ってあるのか?」
「獣人族とドワーフ族から貰ってるんじゃない? あるいは元々溜めていたとか」
「それなら修繕も出来るか。冒険者ギルドも同じ状況なんだろうな」
「そうですね。今頃冒険者はダンジョンに潜って、何かしら物を確保してるかもしれませんね」
「ダンジョンは何も影響はないのかよ・・・。流石にどっかしら雪で潰されてると思ったが」
「ダンジョンはそう簡単には壊れないよ。確か壊れないように、魔法とかで硬くなってた気がするけど」
「一体誰がそんな事をしたんだ? まさか神か?」
「神しかいませんよ。人の手で魔法をかけて硬くするのは無理ですよ。出来るとしたらダンジョンを自分で造るしかないですね。」
「自分でダンジョン造る? 気になるけどちょっと待て。何か話が長くなりそうだから、どっか座れる場所はないか?」
俺は周りを見て何処か座れる場所を探す。見つけたらそこに行って座る。
「で、ダンジョンは人でも造れるんだよな。どうやって?」
「その前に今あるダンジョンの話をしましょう。今あるダンジョンは自然に出来たダンジョンです。自然に出来たダンジョンは、場所によって外側の形が違いますが。中側は不思議な空間で魔物とかがいるのは共通です。ですが外見の方はその場所に素材を使って、ダンジョンが出来ているんで。強い魔法で壊そうと思えば壊れます」
「入口さえ壊させば、中の方も自然と消滅するよ」
「なので自然に出来たダンジョンは、人が勝手に壊さないように、神が勝手に強化しています。逆に言えば、人が全然来ないダンジョンは神が勝手に壊します」
「まるで商売みたいだな・・・。自然に出来たダンジョンって、結局は神が造ったんだろ?」
「違いますよ。っと言いたいですが、2つだけ造りましたね」
「2つだけ造ったのか。それは何処だ?」
「修羅のダンジョンとその裏ですね。あそこだけ張り切って造っていたらしいですよ。まさか裏まで造ってるとは思いませんでしたが」
「張り切って造ったのかよ・・・。じゃあ自然に出来たダンジョンは、どうやって造られてるんだ?」
「魔素です」
「また魔素か・・・。魔素って本当に凄いな」
「と言っても、かなり条件は厳しいと思いますよ。場所は何処でもいいので一定の魔素を必要とします。その魔素の量は尋常じゃないほど必要になります。例えば魔木ありますよね」
「あぁあるな。あれ自体どれだけ魔素があるかは知らないが」
「あの木に大体1000魔素くらいはありますね。他の比較対象が思いつかないので、とりあえずこれを基準にします」
「魔素も数値が出来るのか・・・」
「で、自然にダンジョンが出来るのに必要な魔素は。大体100万魔素は必要ですね」
「急に1000倍になったぞ!? どうなってるんだ!」
「まぁ驚くのは無理もないですね。実際に魔素でダンジョンを造って、空間と魔物を造るので。それくらいの量が必要になります。しかもその魔物がら出るアイテムは、地上にいる魔物と全く同じように使えるので、とんでもないものですよ」
「・・・つまり肉とか魚は全て魔素で出来てるのか?」
「そうですね。大丈夫ですよ、魔素吸収さえなければ。体に害はないですよ。その辺にある空気と一緒ですよ」
「知っちゃいけないことを知ったぞ・・・」
「まだ色々ありますが、一先ず置いておきます。次は人の手で造るダンジョンですが。魔道具のダンジョンコアが必要です」
「ダンジョンコアが必要なのか・・・。待てよ、修羅のダンジョンにコアってあったか?」
「造ったのは神だよ。ダンジョンコアがなくても、簡単に造れるよ」
「さ、流石神。ダンジョンコアがなくても造作もなく造れるのかよ・・・」
「まぁダンジョン関係に特化してるので、そんなもんですよ。で、ダンジョンコアですが。今現在存在してるか怪しい所です。ダンジョンコアは作ろにも膨大な魔力や、魔力に耐えられる鉱石が必要になるので。生産数は少なかったようですよ」
「あれ、アリサは持ってなかったんだ。よくそれで説明しようとしたね」
「こればかりはしょうがないですよ。使った事はないですし、何よりも持ってないんですよ。ほぼ噂程度しか知りませんよ」
「なら私が説明しちゃうよ」
「勝手にどうぞ」
「じゃあ私が説明するよ。アリサが言った通り、ダンジョンコアは生産数は少なったよ。それでも使ってダンジョンを造った人はいたね」
「あぁいましたね。何回が行きましたが、意外と楽しかったですよ」
「使い方だけど。場所は何処でもいいから、穴を掘らないといけないの。大体30メートルくらいかな」
「かなり掘るな。そんなに掘らないといけないのか?」
「自然に出来たダンジョンとは違って、階層とかは穴を掘った深さで階層が決まるからね。でも広く掘らなくていいのが救いかな。で、そこにダンジョンコアを設置して、魔力を流せば起動するよ。起動したら階層が勝手に造られるよ。一番下の階層はダンジョンマスターの部屋だね」
「そこってダンジョンマスター以外の人は入れるのか?」
「ダンジョンマスターが許可すればね。で、ダンジョンマスターの仕事はダンジョンの管理だね。階層にどの魔物を置くか、隠し部屋を作るとか色々出来るよ。で、それらを造るには魔力が必要なんだよ」
「へぇ~魔力が必要なんだ。魔力が沢山ある人にとっては、作り放題だな」
「そうだね。作られた魔物は基本的に、ダンジョンマスターに忠実で裏切ることはないよ。ダンジョンマスターの部屋にも、配置出来るよ。でもそのせいか、色々趣味に走る人が出るんだよね・・・」
「あぁ~うん。何か想像できる気がする・・・。で、ダンジョンマスターなると。何かいい事あるのか?」
「村おこしとかでやると、かなり発揮すると思うよ。実際にそれで大都市になったところもあるからね。後は人それぞれかな」
「それは凄いな・・・。なぁ昔て相当技術が進んでないか? 俺がいた地球以上に」
「まぁそうとも言えるけど、そうじゃないってところもあるかな。例えば乗り物とかげーむだっけ? それらはやっぱりユウヒ君がいた地球の方が進んでするよ」
「そうなんだ」
「まとめますと、自然にダンジョンが出来るには魔素が必要。人の手で造るのにはダンジョンコアが必要です」
「何か簡単にまとめたな」




