474話 無音魔法
数時間後。最初は普通に一周をして、門外側の壁だけ除雪しようと思ったが。一周したら上の雪が落ちてくるので、上の雪も溶かしながら一周をする。
「何かこの壁の外側と門の外側の雪だけ全部雪が溶けたね。内側や森の方は溶かしてないけど」
「まぁここだけやっておけば、向こうも少しは楽だろ。さて次は王国に行くか」
「思ったけど、エポロ街は行かなくていいの?」
「あの街は街全体に結界が張ってあるんだろ。なら今は街の外の雪を片付けているだろ。俺達の手伝いって必要か?」
「・・・必要ないね。でもこんな事をしてもいいの? バレると思うけど」
「近くに人はいないし、誰がやったのか分かる訳がない。まぁバレそうになったら、全部リゼットさんのせいにすればいい」
「あぁあのリリスなら問題はないね。じゃあ王国に行こうか」
アリアナは浮遊魔法で飛んで、俺は風魔法で体を風で纏って飛ぶ。俺達は王国に行く。
「王国も同じ状態だよな。ここも同じことをするか」
「ここもするんだ。まぁ別にいいけどさぁ、流石に面倒だから一気に燃やすよ」
「一気に燃やしたら王国が滅ぶぞ」
「ちゃんと雪だけを溶かすから」
アリアナは少し前に出て魔法を使う。すると雪で埋もれた王国の周りに、音もなく火柱が出る。音のない火柱が消えて、俺は鷹の目で雪で埋もれた王国の周りを見る。
「おぉ・・・壁と門だけが見える・・・。ところで何で音もなく火柱が出たんだ?」
「これはイメージで出来るけど。今回使ったのは無音魔法だよ。ただ音を消す魔法だから、無音魔法単体じゃあ効果はないから。無音魔法と他の魔法じゃないと効果が発揮しないんだよ」
「・・・剣とか槍とかで刺した音や、殴ったときの音を無音魔法を使えば音を消せるのでは?」
「試したけど。どうも物理系の武器は音を消せないみたいなんだよ。無音にするのは魔法だけみたい」
「あぁそうなんだ。まぁ刺したり殴ったりしたときの音が消せたら、暗殺者達が喉から手が出そうだな。・・・それでも欲しがるか」
「そうだね。じゃあ次はウェイレット魔国だね」
俺達はウェイレット魔国の方に行く。
「この辺も雪だらけだな・・・。思ったのだが、これって魔物が奪った領土って、もう取り戻せる気がするけど」
「まぁ普通に考えればそうだね。でも洞窟とかで暮らしている魔物が出てきて、すぐに占領すると思うけど。その時に大勢の人がいたら、戦争だね」
「戦争か・・・。今はほとんど森になってるけど。戦争が始まったら、木はなぎ倒されたり人が死んだり、魔物が死んだするんだろうな・・・」
「まぁそれは雪が全部なくなったらの話だね。仮に戦争にとかなっても、私たちには関係ないよ。ただこっちに戦争を持ち込んで来たら話は変わるけどね」
まぁ確かにアリアナとアリサに、戦争なんてものを持ってきたら。確実にそいつらが滅ぶだろうな・・・。
「見えてきたよ。じゃあ王国と同じ事をするね」
アリアナは王国でやった事を、ウェイレット魔国でも同じ事をする。終わったら俺は鷹の目を使って、ウェイレット魔国の周り見る。
「特に問題はないな。これもリゼットさんのせいにしよう」
「意外とあのリリスは役に立つね。次はエフサークルの方だね」
俺達はこのままエフサークルの方に行く。
「なぁ猛吹雪が吹かなければ、今頃エフサークルは創造神の絵とか像を新しく創ってるよな」
「そうだね。でも今はそれどころじゃないよね。これはエフサークルが滅ぶかもね」
「いやいやこれは予想外の事だろ。ちゃんと話せば、メアリーさんも分かってくれると思うが」
「どうだろうね~。私はエフサークルが滅ぶ方に賭けるよ」
「賭けるなよ・・・。それより着いたぞ」
エフサークルに着いて、アリアナはエフサークルの周りの雪を溶かしていく。それが終わったら、俺は鷹の目でエフサークルの周りを見る。
「問題なしっと。よし帰るか」
「まだ戻ってきてないアリサはどうする?」
「いつか帰って来るだろ。俺達は先に帰って、また家の周りの雪を溶かしていこう」
俺達は転移魔法で家の前に転移して、その後は雪を溶かしていく。




