48話 貴方は
挑発する前に、先に念話でアリアナと話す。
「(今ってどれだけの人に見られたるんだ?)」
「(最初は見られてたけど、今はそうでもないね)」
「(なら、防音結界と気配遮断とかやってくれるか?)」
「(いいよ)」
アリアナにお願いして、防音結界と気配遮断を使ってもらう。
「質問していいですか?」
「その質問が終わったら、消えてるのか?」
「えぇ消えますよ」
「よし、言ってみろ」
「では遠慮なく。貴方はリゼットさんと会うたびに、話しかけているのですか?」
「当然話しかけている」
「では、その中で一度でもリゼットさんと会話できましたか?」
「い・・・一度ない・・・」
ないのかよ。ちょっと可愛そうに思えてくるのは何故だ?
「貴方がここに来る前に、私とリゼットさんは普通に会話は出来ました」
「ユウヒ。本当に誰と喋ってるの?」
「リゼットさんはちょっと喋らないでください」
「え、えぇ・・・」
「お前またリゼット様と・・・」
「それはいいです。話は戻しますが、今みたいに下等生物である私が、リゼットさんと会話が出来ました」
ヴィリーは苛立ちを見せる。
「私はリゼットさんと会話が出来ました。でも、貴方はリゼットさんと会話が出来なかった。それどころか存在自体認知されてません。つまり自然と、貴方は下等生物以下です」
「―――ブフッ!」
アリアナは耐えられなかったのか、吹き出した。
「ききき、貴様! おおお俺が下等生物以下だと言うのか!」
「だってそうじゃないですか。下等生物である私が、リゼットさんと会話が出来たのですよ。会話が出来なかった貴方は私以下、つまり下等生物以下です」
おぉ、勇者の顔が赤くなっている。
「そこ動くな下等生物がぁ!」
ヴィリーは右手で剣を抜き、俺に斬りかかるが。リゼットさんが右手でヴィリーの剣を折る。
「不思議な事も起きるものね、急に剣が出てきてユウヒを狙う何て。ユウヒ、一体どこで恨みを買ったの?」
リゼットさんは完全にキレてる。これが殺気何だろう。しかも周辺に伝わるぐらいに広がっていると思う。その証拠に何人か倒れてる。
「ユウヒ。言いなさい、一体誰の恨みを買ったの?」
「私は誰も恨みは買っていませんよ。ほとんど森で暮らしていたんで、恨みを買う人なんていませんでしたよ」
「嘘よ。恨みを買ってなかったら、急に剣が飛んでこないものよ」
本当に買ってないのだが、そうだヴィリーはどうした?
俺はヴィリーの方に見たが、顔を青ざめながら立ったまま気絶していた。するとヴィリーのパーティが回収しに来た。
「ヴィリー大丈夫か?」
「駄目気絶しているわ」
「そーだよな。近くであんな殺気を出されたら気絶するよな。こっちは離れていたから、ギリギリ耐えたが」
「とにかく、宿に連れていくぞ」
「「「了解」」」
3人はヴィリーを回収して、ギルドから出る。残った1人は俺の方に来る。
「すまない、うちのリーダーが馬鹿をやってしまって・・・」
「いえいえ。未遂ですし、私は特に被害がなかったので大丈夫です」
「本当にすまない・・・。リーダーはリゼット様に会ってから・・・。その一目惚れしてな。リゼット様に会っては話しかけているが・・・。その・・・あまり相手されてなくてな」
会った時からもう相手されてないのかよ。可愛そうだな。
「アンタがリゼット様と喋っていたから、ヴィリーは嫉妬してあんな事したんだと思う。本当にすまない!」
男性は謝りながら頭を下げた。
「さっきも言いましたが、私に被害がなかったので大丈夫ですよ」
「そう言ってくれるとこちらも助かる。では、オレ達はこれで」
男性は仲間の後を追って、ギルドから出る。




