463話 徹底的に
ドアがノックされ、リリアンさんは入室を許可する。
「失礼します。5人の盗賊の査定が終わりました」
「ご苦労様ニャ。先ずはニャーが内容を確認するニャ」
従業員は一度トレーをテーブルに置く。リリアンさんはトレーの上に置いてある、書類を手に取って内容を確認する。
「男の2人は戦闘奴隷と労働奴隷が両方出来て、女の3人は戦闘奴隷と性奴隷・・・。ニャ? この女の3人は処女ニャのか。盗賊のくせにそこの貞操は護ってるのニャ、てっきり非処女だと思っていたニャ。ニャらこの値段がつくのは納得ニャ」
この人、女性にとっては知られたくない事を普通に言う・・・。何にも思わないのか?
「ユウヒ達も確認するニャ」
リリアンさんから書類を受け取って、俺達は書類の内容を確認する。
「わぁービッシリ書いてある。これを全部読むの?」
「そりゃそうだ。全て内容を確認しないと、何でこんな金額になるか分からないだろう。一応合計金額も計算しないと」
「ニャーの所は優秀だから、そう簡単には間違えてニャいと思うニャ。でも気にニャるなら計算するといいニャ」
「電卓は・・・、ないような。アリアナ、ちょっと持って。アレ出すから」
「見られないようにすればいいんだね」
俺は空間からスマホを取り出して電源を入れる。電卓アプリを使って金額を計算していく。
「何か久しぶりに見ましたよ。男なら戦闘や労働の項目、女なら家事や戦闘や性の項目。一応男にも性の項目がありますが・・・」
「それは本当に一部の人だけニャ。それでも減っては来てるが、それでも一部の人にはかなり重宝されてるニャ」
「まぁ私には関係ないからいいですが。それにしても色々書いてますね・・・」
「全てのステイタスも書いてあるね。後は身長や体重とかも書いてあるね」
「ここまで徹底的に書く必要あるんですか?」
「過去に色々聞く人がかなりいたから、書く内容が増えたニャ。正直こっちも大変ニャ・・・」
「そうですよね。計算が終わりました。合計金額は合っていました」
俺は電卓アプリを終了させて、スマホをスリープ状態にして空間にしまう。
「ニャらこれが買い取った金額になるニャ」
リリアンさんは袋から丁寧に金を並べていく。
「合計金額。金貨10と銀貨500枚と銅貨90枚ニャ。少し男達の年齢が高かったのと、女達のレベルが低くて値段が下がってるニャ」
「それってレベルが500以下なんですか?」
「5人とも500以下ニャ。それがどうかしたニャ?」
「実はこの5人は修羅の森で捕まえたんですよ」
「そんなところで捕まえたのニャ・・・。この5人は何でそんな所にいたのかは知らニャいが、命知らずもいい所ニャ。ところでこの金額で満足ニャ?」
「はい。この金額で大丈夫ですよ」
「分かったニャ。ニャらこの書類に署名と、何か身分が分かるものを見せてほしいニャ」
俺は空間からギルドカードを出してテーブルに置く。後は羽ペンを持って書類に署名をする。
「これで大丈夫ニャ。このお金はユウヒ達のものニャ」
俺はギルドカードを取って空間の中にしまう。空間から3つの袋を出して、その3つの袋にそれぞれ金貨、銀貨、銅貨を入れて空間の中にしまう。
「そう言えばアリサ、何で先にリリアンさん達を呼んだんだ? そのままギルドカードを見せて、中に入ってからここに来ればよかったと思うが」
「あぁユウヒさんは知りませんでしたね。もしそのまま門番の方に行くと、色々事情聴取とかされます。それが終われば盗賊を捕まえたって事で、謝礼金が支払われますが。これは少ないですし、何より門番の方にもお金が行く上に、その後奴隷商人に売りに行くので。門番たちが得をします。なら最初から奴隷商人を呼んで盗賊とかを連れて行けば、門番の方にはお金が入っていきません」
「あぁだから門番の人達は悔しそうな顔をしていたのか・・・」
「まぁそう言う事ニャ。あぁそれと、あの例の白金貨2枚が売れたニャ」
「マジで!? あの白金貨2枚が売れたのか!?」
「マジニャ。しかも買ったのは獣人族の王の娘、第2王女が買ったニャ」
「第2王女? ・・・顔が覚え出せないですね」
「見たのが一瞬だったから、覚えてないのも無理もないよね」
「あのキツネニャ。髪が白銀の色をしたキツネニャ」
「「あぁ」」
「その人が買ったんですね。でもいいのでしょうか、王族が奴隷を買うのは?」
「別に問題は無いニャ。王族だって奴隷を買っても不思議とは思え無いニャ」
「そうですか。では私達はこれで」
「ニャ。今日はありがとうニャ」
俺達は立ち上がり応接室から出る。店から出て共同王国から出て、人目のつかない所に行って転移魔法で家の前に帰る。




