457話 かなり不利
どれくらいの時間が経ったか分からないが、少しは慣れてきた。
「今夜なのか? それとも夕方か?」
「夜だね。もう晩御飯を食べてもいい時間だね」
「もう夜なんですか!? もうこの目隠し取ってもいいですか!」
「ダメ。私を捕まえるまで絶対に取っちゃダメだよ。でも最初よりマシにはなってきてるよ。後何回か繰り返せば、周辺察知を取得出来ると思うよ」
「多分明日になったら忘れてると思うぜ」
「そうですよ。まぁ明日の事より今ここでアリアナを捕まえましょう」
「じゃあ再開だね」
アリアナは歩き出す。俺とアリサは気配察知を使って、アリアナを探し見つけたらアリアナを追いかける。
「走るんだ!? 走っても大丈夫なの?」
「どうせ転ぶだけなんだ、それぐらいは気にしない!」
「そうだけど。勢いで頭からぶつからないでね!」
「分かってる!」
走ってアリアナの方に行って、右手を伸ばす。そのまま掴めると思ったが、空気を掴んでいた。俺はアリアナが避けた方に向いて、アリアナを掴もうとすると。今度は手を叩かれる。
「今のアリかよ!? いくら何でもズルくないか!?」
「勿論ありだよ。相手の手を叩くのは。私は捕まえて、とは言ったけど。攻撃とか反撃はしないとは言ってないよ。まぁ攻撃はしないけど、手くらいは叩くよ」
「―――やっぱりこれ難しくないですか?」
「っ!?」
俺の前にいたアリアナの気配が、急に左の方に移動する。
「気配察知を使って後ろに回り込んだんだ・・・」
「これくらいはしないと、アリアナを捕まえることは出来ませんからね。それでも無理でしたけど」
「悪くはないけどね~。でもユウヒ君はかなり不利かもね」
「こっちはちょっと、格闘戦に持ち込まないと無理かな」
「えっ? 格闘戦?」
俺はアリナアの方に行って、拳のラッシュを食らわせる。
「わっ! 本当に格闘戦になってる!?」
拳のラッシュは全て避けられている。アリアナからの反撃は今のとことない。これでは終わらないので、右足で足払いをしようとするが。アリアナは違う所に行って避けられる。
「やっぱり無理があったか・・・。これって無理があるんじゃないか?」
「頑張るしかないよ~。このまま続くと明日になっちゃうよ」
「それは、嫌だな!」
俺はもう一度アリアナの所に行って、拳のラッシュを食らわせる。だが拳は一発もアリアナに当たらない。俺は少しづつ違う殴り方を入れてみるが、それも避けられる。
「ユウヒ君、そろそろ違う手を考えた方がいいよ。じゃないと疲れるでしょ」
「確かに疲れるな。だけどこれで良いんだよ」
「ん? 背中に何か柔らかいものが・・・」
「そうですね、これくらいユウヒさんに集中させれば、隙が出来ますね」
「っ! いつの間にかアリサに捕まってる!?」
「ユウヒさん今です!」
俺はすぐにアリアナに抱き着く。
「やっと捕まえた~・・・」
「・・・・・・えっ? 抱き着かれてる? 何で?」
「あぁその場の流れで抱き着いてしまった。別にいいよな」
「うん。後5時間くらいはそのままでいてほしいけど」
「それは無理だな。晩御飯を作らないといけないし、アリサからアリアナに対しての、殺気が凄くて怖い」
「ッチ、アリサがいなかったらもう少し堪能出来たのに・・・!」
「そう簡単に堪能なんてさせませんよ」
俺とアリサはアリアナから離れる。目を隠している布を取って、それを空間の中にしまう。その後家に入って晩御飯の準備をする。
1週間後。家から出ると、エリサ様とアレクシスさんがいる。俺はすぐに理解した、きっとマルティナ様の事だろう。
「アリアナ、アリサ。今日は帝国に行くぞ」
「何かもう分ってくるよね。どうせ暇すぎで死にそうなんだろうね。そのまま死ねばいいのに」
「あのなー・・・。とにかく行くのはいいのか?」
「問題ないよ」
「同じく」
俺達はエリサ様の所まで行く。
「おはようございます」
「えぇおはよう」
「おはようございます」
「用件はマルティナ様の事ですよね」
「あら、分かっていたのね。そうよ、マルティナがあまりにも暇そうにしてるから。ユウヒたちを連れてくれば、少しは暇を潰せると思ったのよ」
「私達が行っても、大して暇潰しにはならないと思いますがねぇ」
「いいのよ。それより早く行くわよ」
アレクシスさんはアイテム袋から、転移石を出す。その転移石を使って帝国に行く。




