455話 目隠し
特に廃墟から変わり映えしないで、地下30階層に到着。
「中ボスで大きい蛇だったけど。これは更に大きな蛇だな・・・」
「あれはエンペラースネークでしたっけ? あそこまでデカいと殺すに時間がかかりますね」
「まぁ私たちはすぐに終わるけど」
そう言ってアリアナは風魔法で、エンペラ―スネークの頭を斬る。エンペラ―スネーク消滅する。
「またアリアナが殺しましたね。ストレスでも溜まってるんでしょうか?」
「そうだね~、誰かさんのせいでストレスが溜まってるよ~」
「一体誰のせいでしょうか?」
「一度胸の真ん中に手を置いて考えてみたら? きっと分かると思うから」
それを聞いたアリサは、自分の胸の真ん中に手を置いて考えだす。
「まっっっった分かりませんね」
「お前家に帰って時に憶えてろよ」
「えっ?」
アリサは訳が分からないまま、アリアナは先に行く。
「何でアリアナは怒ってるんですか?」
「アリアナのストレスの原因は、アリサだからだよ」
「え、いつから私はアリアナにストレスを与えていたんですか?」
「俺の家に住みついたときからじゃないか? それ以外に考えられないな」
「かなり前の話じゃないですか!?」
「そうだな。それより早く行こう」
俺達はアリアナの方に行く。アリナアの方に行くと、常にアリアナは宝箱を開けていた。
「何が入ってた?」
「少し大きな魔石と皮だね。皮はほぼいい状態かな、長さもかなりあるし」
「皮なら売ればいい値が買ってくれるかな? よし、ダンジョンから出て家に帰るか」
アリアナは魔石と皮を空間の中に入れる。その後休憩所に行ってクリスタルに触れて地上に出る。地上に出た後は人目につかない場所に行って、転移魔法で家の前に帰る。
「さて、晩御飯の準備で―――」
後ろで鈍い音がした。俺は後ろを振り返ると、アリナアがアリサを殴っていた。
あぁ喧嘩か。何回か喧嘩してるけど、一体どんな喧嘩をしてるかは知らないな・・・。
俺は後ろに下がって、2人が喧嘩をしているところを見る。
素でから剣で喧嘩するのか。いや喧嘩じゃなく殺し合いだろ。―――え? 何かかなりヤバくないか? 色々飛び出てるぞ! も、もういい・・・、もういいから・・・!
俺はすぐに2人を止めに入る。
「もういい! もいいから!!」
そう言うと2人はピタリと止まる。
「人のこと言えないけど、自分の体は大事にして!」
「本当に人の事言えないよね~。これくらいの傷はすぐに治るよ」
「いやいやこれくらいの訳ないだろ! 普通の人ならもう死んでるだろ!」
「そうだね。今日はこれくらいにしとくよ」
「そうですね。ユウヒさんに止められたら、素直にやめるべきですね」
「・・・これがいつもの喧嘩ないか?」
「いつもこうだけど」
「嘘だろ・・・。いつもこんな喧嘩してるのかよ・・・」
「次は喧嘩する時は、ユウヒさんの目が届かない場所でやりましょう。目の前でやったら、また同じ事になりますね」
「そうだね」
「そこは喧嘩しないって言えよ・・・」
俺達は家に入り、俺は晩飯の準備をする。
次の日。家の外で。
「ねぇユウヒ君。そろそろ目隠して戦おうか」
「目隠しして戦う? まぁ確かに目がない時の為に、今のうちに練習した方がいいか」
アリアナは空間から布を取り出して、俺に渡してくる。俺はそれを受け取って目を隠す。
「まぁ何も見えないな。これでどうするんだ?」
「先ずは歩いて憶えるしかないね」
「憶えるって・・・。何かスキルでもあるのか?」
「確かなかったですよね?」
「いやあるよ。スキルは周辺察知だね。気配察知は、気配を察知できるけど。建物と崖とかって見えないよね。だけどこの周辺察知は、自分を中心にして建物や景色や人を映すことが出来るよ。あまり範囲は広くないけどね」
「それって気配察知の上位互換じゃないのか?」
「さっきも言ったけど、察知する範囲が狭いだよ。例え周辺察知・極になっても、気配察知・極の範囲には勝てないね」
「そうなのか。それで。周辺察知を使えるようにするには、どうするばいい?」
「憶えながら歩くしかないね。実際に家の壁を触りながら、歩いてみようか」
俺は少しづつ歩き、何とか家の壁にたどり着く。
「何とか家の壁に触れたけど、凄く難しいな」
「目で見えないからね~。じゃあそのまま家の壁を触りながら、1周してみようか。左右どっちから行ってもいいよ」
俺は家の壁を触りながら、右の方に歩いて行く。
何も見えないって怖いな・・・。この状態で歩くと絶対に何かにぶつかるよな・・・。
「これぶつかりますよね?」
「ぶつかるね」
――――――ガンッ!
「頭からいったね」
「今の痛いですねー。いくら防御力が高くても、痛覚はそのままありますからねー」
「これを何回か繰り返す事になるんだろうね」
「私もちょっとやりますか」
「・・・アリサは周辺察知持ってなかったの?」
「その名前自体知りませんでしたよ。いい機会なので、ユウヒさんと一緒に使えるようにします」
「お好きにどうぞ」
私は空間から布を取り出して、目隠しをする。そのまま家の壁まで行く。
「・・・・・・何か生まれたての赤ん坊みたい」
「ないか言いましたー?」
「別にー。早くやればー?」
「言われなくても分かってますよー」
私は家の壁に手が着く。そのままユウヒさんとは逆に、左から行く。




